1997 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツ語コミュニケーション能力と発音能力向上のためのメディア教材開発に関する研究
Project/Area Number |
08458035
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 俊明 九州大学, 言語文化部, 教授 (50113585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 善之 九州大学, 言語文化部, 助教授 (90207217)
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Keywords | 外国語教育 / マルチメディア教材 / ドイツ語コミュニケーション能力 / ドイツ語発音能力 / 外国語教授法 / オーラル・コミュニケーション |
Research Abstract |
平成8年度に引き続き,他大学や外国におけるマルチメディアを利用した外国語教育の実状を調査・研究した。すなわち,西日本独文学会教育部会研究発表会やドイツ語教授法ゼミナールで,ドイツ語運用能力の向上の方法論に関する学識を深め,NTT基礎研究所(厚木)で行われた日本認知科学会において,コンピュータによる音声認識について研究者と意見交換した。また,オランダのアムステルダム大学で開催された「第11回国際ドイツ語教育学会」では,マルチメディア分科会に参加して,コンピュータやインターネットを利用した新しいドイツ語教育について,各国の研究者と広く情報交換を行った。さらに,広島大学での外国語数育シンポジウム「マルチメディア時代の外国語教育を考える」に参加し,ワークショップ,研究発表を通して,具体的なマルチメディア教材作成や教授法について,ドイツ語以外の外国語教育研究者とも広く意見交換を行った。また,既存のドイツ語CAI教材を数種類購入し,独自教材開発に役立てるために各教材の長所及び問題点を分析した。 以上のことを踏まえて,昨年度に引き続き,各種のオーサリングソフトウエアを用いて,ドイツ語のコミュニケーション能力および発音能力向上のための教材を作成し,我々のドイツ語の授業でこの教材を試用して,効果の検証と問題点の検討を行った。その結果としては,内容的には適度のレベルであり,学生も熱心に取り組んでいたが,試作した全体の教材の量が少なかったために,1年間を通して用いることが出来なかったこと,文字中心の教材であったために多少単調すぎたことなどが問題点としてあげられる。今後は画像や音声等をより多く取り入れるなどの改良を加え,ドイツ語授業での効果を検証しつつ,より効果的なマルチメディア教材に仕上げる予定である。
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