1996 Fiscal Year Annual Research Report
幼稚園児から成人における科学概念の獲得と変化に関する研究
Project/Area Number |
08458049
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
武村 重和 広島大学, 教育学部, 教授 (70112159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MANZANO V. 広島大学, 教育学部, 助教授 (80208719)
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Keywords | 学年横断的研究 / 物理概念 / 知的環境 |
Research Abstract |
本年度、本研究では、特定地域を抽出し、幼稚園の五歳児から成人までを対象に物理概念の獲得と変化について学年横断的に調査・研究を行った。幼稚園児のような年少児については、質問紙法による調査ができないため、個人面接法により調査を行わなければならなかった。さらに、成人に対する調査については、何度も現地へ出向き、慎重に調査交渉及び研究組織の確立を行わなければならなかった。そして、研究計画として、物理概念の獲得に関する調査、知的環境に関する調査の二種類の調査項目について調査研究を行った。 こうして、特定地域に長期滞在する計画を立案・実行し、詳細に調査を行った結果、次のようなことが明らかになった。 (1)幼稚園の五歳児でさえも既に物理事象に関する概念を獲得していて、特定のトピックスにつていは、成人よりも正答率の高いものがあった。 (2)多くの課題については、学校理科学習の効果を示すように、学年の上昇に伴い、正答率の上昇し、30代、40代においてもその効果は持続的に機能している。 (3)幼稚園から学年が上奏するにつれて、科学概念に関する知的環境における理科教科書の占めるウェートが高くなる。 以上の研究実績に基づき,来年度は,他の領域のトピックスについて同様な研究方法により検討する必要があること,そして,同じトピックスを用いて他領域にて調査を行う必要が見いだされた。
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