1998 Fiscal Year Annual Research Report
並列計算環境上の超大規模組合せ最適化基本技術の研究
Project/Area Number |
08458074
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Research Institution | GUNMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
白石 洋一 群馬大学, 工学部, 助教授 (80261858)
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Keywords | 並列分散 / VLSIチップ / 集積回路 / レイアウト / 配置 / 配線 / クロック |
Research Abstract |
本年度は下記の5テーマに絞って、昨年度以来のアルゴリズムとプログラム開発を継続した。 研究テーマ (1) 階層型並列配置手法関する研究 (2) 領域分割型遺伝的アルゴリズムによる配置手法に関する研究 (3) Voyagerに基づく並列処理エンジンに関する研究 (4) 非線形計画法に基づくクロストーク考慮チャネル配線手法に関する研究 (5) アナログ回路の概略配線手法に関する研究 特に大きく進歩した(3)(4)の研究テーマの概要を示す。尚、これらの研究テーマの成果は論文発表可能に近づきつつあるが、実データに対する評価が十分ではないため、現在プログラムを拡張して実験評価中である. 1. Voyagerに基づく並列処理エンジンに関する研究 昨年度まではHORBと呼ぶJava上の並列分散処理言語をもとに並列分散処理環境を構築してきた.この言語は機能,性能的に優れているが,フリーソフトウェアのために将来性が見えず,今後の進化もそれほど期待できない.このことから今年度から言語をVoyagerに変更し並列処理環境を構築することにした.その結果,エージェントと呼ぶ機能を使用して並列分散処理環境を更に容易に構築でき,処理速度を評価した結果十分に実用に耐えることを確認した. 2. 非線形計画法に基づくクロストーク考慮チャネル配線手法に関する研究 電気的特性を最適化する配線手法の一つとして,本年度より本研究を開始した.高密度配線と特に並行配線制約を同時に最適化するために問題を非線形計画問題として定式化した.この問題を取り扱った手法の提案は未だに無く,また今回の手法は莫大な処理時間を要するが,並列処理と組み合わせて十分に実現性があると考えられる.今回小規模データに対して性能の面からその実現性を確認した.
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