1997 Fiscal Year Annual Research Report
視線自動追随方式による新しいマン・マシンインタフェース-視線マウス-の研究
Project/Area Number |
08458084
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
前田 純治 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00002311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 善俊 室蘭工業大学, 工学部, 助手 (70261386)
鈴木 幸司 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (00179269)
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Keywords | マンマシンインタフェース / 視線マウス / アイトラッキングシステム |
Research Abstract |
本研究の目的は、コンピュータ使用者の視線を用いる新方式のマン・マシンインタフェース-視線マウスと呼ぶ-の開発に関する基礎的な研究を行うことであった。 平成8年度および9年度において以下の研究を行った。先ず、主要設備であるアイトラッキングシステムから得られる眼の水平・垂直両方向の動きの大きさと方向の情報を持つディジタル信号を、もうひとつの主要設備であるパーソナルコンピュータに取り込み、パーソナルコンピュータのディスプレイ上にカ-ソルとしてスーパーインポーズするインタフェース(ハ-ソウェアおよびソフトウェア)を設計し、製作を行った。特にインタフェース用ソフトウェアの製作には、参考となる資料が殆どないために、多大な時間を要したが、アイトラッキングシステムを装着した被験者の眼の動きに追随して、パーソナルコンピュータのディスプレイ上のカ-ソルを動かすことに成功した。 本研究を通して得られた新たな知見は、被験者の眼の位置とカ-ソルの位置とのキャリブレーションの重要性および、被験者の頭の動きがシステム全体に及ぼす影響である。より具体的には、キャリブレーションに関しては実験の開始時に、あらかじめ距離で補正してあるキャリブレーション用のマークを用いて視線の上下左右の移動開始位置と移動終了位置が、ディスプレイ上のカ-ソルの移動範囲に収まるように、アイトラッキングシステムからの入力信号のゲインを調節した。また、被験者の頭の動きに関しては、被験者の顎等を固定することによってある程度まで対処可能であることが判明した。しかしながら、被験者の頭の動きによって、カ-ソルの移動可能範囲が実際のディスプレイ上の表示範囲から大きくずれてしまい、ディスプレイ上のほんの一部しか利用できなくなるため、システム全体が大きく影響を受けてしまい、何らかの別の対策が必要であることがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 安田, 張, 前田: "アイトラッキングシステムを用いた注視点の移動に関する考察" 情報処理北海道シンポジウム'97講演論文集. 20-21 (1997)
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[Publications] J.Maeda, T.Izawa, T.Ishizaka, Y.Suzuki: "Accurate Segmentation of Noisy Images Using Anisotropic Diffusion and Linking of Boundary Edge" Proceeding of IEEE TENCON '97. vol.I. 279-282 (1997)