1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08458119
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
有冨 正憲 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (60101002)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 実 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (90171529)
|
Keywords | 気液二相流 / 気泡流 / 多次元的流動特性 / ボイド率 / 超音波パルス / ドップラー効果 / 計測技術 / 画像処理 |
Research Abstract |
気液二相流の多次元的な流動特性を解明し,モデル化するために必要な基礎データを取得することを目的として,超音波パルスのドップラー効果を利用して,気液両相の流速分布,気泡データ存在確率分布を同時計測できる計測技術と平均気泡径と気泡データ存在確率分布からボイド率分布を求めるためのビデオ画像処理法を併用した計測システムを開発し,垂直矩形流路内を流れる気泡対向流に適用して下記のことを明らかにした. (1)気泡径がほぼ一様な気泡対向流では,流れは連続相である水の流速分布に支配され,水の流速分布は平坦となり,気泡は浮力と界面の抗力の差により上昇するため気液相の速度差とボイド率分布は壁近傍を除けばほぼ平坦となる. (2)水に比べて空気の体積流量は小さいため,空気の流速が増加しても気液両相の流速分布は殆ど変化しないが,ボイド率は空気流速の増加に伴い大きくなり,水の流量が増加すると気泡の上昇速度は低下してボイド率は増加する. (3)気泡対向流では,ボイド率分布が平坦となるためドリフト・フラックス・モデルの分布定数は1となり,ドリフト速度は浮力と気液界面の剪断応力とのバランスで決まる両相の速度差が一定のため,上昇流の気泡流と同様となる. (4)連続相の主流速度の標準偏差σ_Lを流れの乱れ強さと定義し、気泡対向流におけるσ_<LTPF>を水単相流のσ_<LSPF>の比を乱れの促進効果と定義する.水単相流の乱れの強さは単相流の場合は壁近傍での境界相の剥離のために乱れの強さは大きくなるのに対して,気泡対向流では気泡の存在が連続相である液相の乱れを促進し,気泡の上昇軌道の揺らぎも壁近傍より中央部の方が大きい.また,気泡流量が大きくなるほど増大し,水流量が増加するほど乱れの促進効果は増大する.
|
-
[Publications] M.Aritomi 他: "Measurement system of Bubbly Flow Using Ultrasonic Velocity Profile Monitor and Video Data Processing Unit" Journal of Nuclear Science and Technology. 33・12. 915-923 (1996)
-
[Publications] M.Aritomi 他: "Measurement System and Flow Characterisrtics of Bubbly Countercurrent Flow" Proceedings of Japan-US Seminar on Two-Phase Flow Dynamics. 401-408 (1996)