1996 Fiscal Year Annual Research Report
高性能アミノ酸樹脂を用いる炭酸ウラニルの捕集と同位体分離濃縮に関する研究
Project/Area Number |
08458121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
上田 一正 金沢大学, 工学部, 教授 (40019758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 孝 金沢大学, 理学部, 助教授 (00019499)
道上 義正 金沢大学, 工学部, 助手 (90190678)
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Keywords | 炭酸ウラニル / アミノ酸樹脂 / ウラン捕集性能 / 同位体分離濃縮挙動 |
Research Abstract |
1.高性能アミノ酸樹脂の合成と樹脂物性 アミノメチル化ポリスチレン樹脂を基体に,各種アミノ酸及び擬アミノ酸を活性エステル化法により固定したアミド結合型アミノ酸樹脂を20種合成した.アミノ酸導入量は2.04〜3.69mmol/g-樹脂(導入率72〜100%)で疎水性アミノ酸ほど高導入率となったが,比重,含水率,IR,イオン交換容量などの測定により,合成樹脂の物性を評価した.また,樹脂のアルカリ浸漬,酸洗浄,再使用性の検討により,本樹脂は耐久性を有する高性能樹脂であることを明らかにした. 2.ウラン平衡吸着量と選択吸着機能 アミノ酸樹脂は炭酸ウラニル種に大きな吸着活性を示したが,平衡吸着量はArg-,Gly-AMR樹脂では1gU/g-樹脂以上となり,樹脂の高性能化がほぼ達成できた.また,吸着性に及ぼす各種ウラニル塩の序列は,硝酸<臭素<酢酸<塩素<硫酸≪炭酸となり,ウラニル塩の安定度傾向と多少の違いを見た.プロトン付加した残基アミノ基が吸着の駆動力となるが,アミノ基に置換基を有する擬アミノ酸の導入により,選択吸着機能を確認した.今後,粒状から繊維状,更に天然繊維を用いた吸着剤への発展が望まれる. 3.ウラン同位体の濃縮挙動 天然ウランの樹脂接触による同位体分離濃縮挙動をバッチ法により追跡した.各樹脂の^<234>U/^<238>Uの分離係数をα線測定により決定したが,高温条件の炭酸種に濃縮効果が明確に発現することを見出した.担持するアミノ酸の種類と溶液条件の他,樹脂内アミノ酸の酸化還元作用が固液濃縮の加速因子となることが示唆された.Lys樹脂では,溶液内平衡に較べ360倍の分離係数を示した.^<234>U/^<238>Uの分離係数はICP-MS法に依ったが,測定誤差が大きく,有意な評価を行えなかった.この他,海水に浸漬したウランを樹脂接触し同位体の分離傾向を認めたが,今後,高効率の多段接触分離システムへの適用が待たれる.
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[Publications] 上田一正,他5名: "高性能アミノ酸樹脂を用いる炭酸ウラニルの捕集と分離" 日本化学会誌. (発表予定).
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[Publications] 上田一正,他3名: "アミノ酸樹脂を用いるウラン同位体の分離挙動" Bull.Chem.Soc.Jpn.(発表予定).