1996 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙太陽エネルギー利用システムの電気機能モデルによる実証的研究
Project/Area Number |
08458129
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Institute of Space and Astronautical Science |
Principal Investigator |
佐々木 進 宇宙科学研究所, 衛星応用工学研究系, 助教授 (00092221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成尾 芳博 宇宙科学研究所, 衛星応用工学研究系, 助手 (70150050)
高野 忠 宇宙科学研究所, 宇宙探査工学研究系, 教授 (80179465)
長友 信人 宇宙科学研究所, 衛星応用工学研究系, 教授 (60013645)
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Keywords | 宇宙太陽エネルギー利用 / 電気機能モデル / 太陽電池 / マイクロ波送電 |
Research Abstract |
本研究で試作し実験を行う「宇宙太陽エネルギー利用システム」の電気機能モデルは、軌道上システムを模擬する発電・集電・送電系と、地上システムを模擬する受電系から構成される。本年度は軌道上システムの模擬装置を設計、試作、試験した。発電系についてはソ-ラーカー等に用いられる汎用の多結晶フレキシブル太陽電池パネル32枚で太陽電池アレイを構成し、衛星を模擬した構体(各辺約2mの三角柱形状)に太陽電池パネルを張り付け配線した。構体はアルミのアングルで骨格を製作し、太陽電池パネルを装着するポリカーボネイト板を組みつけた。各太陽電池パネル間の接続はダイオードを介しワンタッチコネクターで接続することにより、取り扱い上の安全性と容易な操作性を確保した。このシステムを太陽光のもとで動作させ、可変抵抗を負荷として発電の電圧電流特性を取得した。実験ではアレイを直列と並列に組合わせたいくつかのパターンについてデータを取得した。また、太陽角の時間変化に伴う発電電力の変化を調べ、予測値と比較した。一方送電系については、マイクロ増幅回路とパッチアンテナをシート上に積層配置する新しい方式について東海大学の研究者と協力し設計検討を行った。多層シートの集積方式は送電システムの小型化と軽量化、高効率化に有望であると考えられる。また、太陽角の時間的変化に伴う発電系側の出力インピーダンスの変動にも対応できるような送電系側の入力回路方式についても検討を行った。送電系の設計研究に基づいて、来年度送電回路を試作するために必要なツールと部品を入手した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 佐々木 進: "宇宙発電所の構想〈21世紀のクリーンエネルギーシステムを目指して〉" 配管技術. 38・13. 1-4 (1996)
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[Publications] 後川昭雄: "SPS2000電気機能モデルの発電部の製作" 第16回宇宙エネルギーシンポジウムプロシ-ディング. (発表予定). (1997)
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[Publications] S.Sasaki: "Development of an Electrical Functional Model for SPS 2000" 48th International Astronautical Congress. (発表予定). (1997)