1997 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙太陽エネルギー利用システムの電気機能モデルによる実証的研究
Project/Area Number |
08458129
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Research Institution | Institute of Space and Astronautical Science |
Principal Investigator |
佐々木 進 宇宙科学研究所, 衛星応用工学研究系, 助教授 (00092221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成尾 芳博 宇宙科学研究所, 衛星応用工学研究系, 助手 (70150050)
高野 忠 宇宙科学研究所, 宇宙探査工学研究系, 教授 (80179465)
長友 信人 宇宙科学研究所, 衛星応用工学研究系, 教授 (60013645)
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Keywords | 宇宙太陽エネルギー利用 / 電気機能モデル / 太陽電池 / マイクロ波送電 |
Research Abstract |
本研究の「宇宙太陽エネルギー利用システム」の電気機能モデルは、軌道上システムを模擬する発電・集電・送電系と、地上システムを模擬する受電系から構成される。本年度は主として軌道上システムの発電部及び送電部を設計、試作、試験した。発電部については昨年度製作した各辺約2mの三角柱形状の太陽電池パネルの発生電力の太陽角依存性が電力予測と合致しなかったため、本年度は取り扱いの容易な小型のモデルを製作して太陽角依存性を精密に調べ、昨年度の計測値と予測値の差は周辺からの反射光の影響であることを確認した。一方、送電系については、マイクロ増幅回路とパッチアンテナをシート上に積層配置する新しい方式について東海大学の研究者と協力し試作を行った。このアンテナは増幅器層、結合層、放射層の三層構造となっており、放射部への増幅器からの熱の影響を抑えることができる。アンテナの設計には電磁界シミュレーターを用い、試作には比誘導電率2.17の誘電体基板を使用した。実験では、外部信号入力が2.45GHzで2.5dBmで入力され、送受信アンテナ距離が1.5mの時に、15.67dBmの最大受信電力が得られ、入力特性、放射パターンともに良好な特性が得られた。本年度の送電部の試作研究により、来年度2次元アレイの試作を行うための基礎データが得られた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 佐々木 進: "宇宙発電所は実現するか" 電気技術. 夏号. 15-16 (1997)
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[Publications] S.Sasaki: "Engineering Research for Solar Power Satellite SPS2000" Proc.of SPS97 Conference. 73-77 (1997)
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[Publications] 高野 忠: "超大型開口面アレーアンテナの提案と解析" 電子情報通信学会論文誌. J80. 501-506 (1997)