1997 Fiscal Year Annual Research Report
N_2(A^3Σ^+_u)によるガス状汚染物質の分解反応とその速度係数の測定
Project/Area Number |
08458167
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 晴雄 千葉工業大学, 工学部, 教授 (90083849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 進 千葉工業大学, 工学部, 助手 (00265472)
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Keywords | 準安定励起分子 / N_2(A^3Σ^+_u) / ガス状汚染物質 / 反応速度係数 / CH_2FCF_3 / CF_4 / C_2F_6 / C_3F_8 |
Research Abstract |
大気の主成分である窒素の主な活性種である準安定励起分子N_2(A^3Σ^+_u)のガス状汚染物質による脱励起反応速度係数を実験により測定した。本年度は,フロン134a(CH_2FCF_3),フロン14(CF_4),フロン116(C_2F_6),フロン218(C_3F_8)について検討した。測定は,10^<-9>Aオーダの電流を流した状態での一種のアフタ-グロー実験によっている。 フロン134a(CH_2FCF_3)は,これまで工業的に最も広く使われ,現在特定フロンに指定され規制の対象になっているフロンの代替品として使用されているものである。このフロン134a(CH_2FCF_3)によるN_2(A^3Σ^+_u)の脱励起反応速度係数を測定したところ,10^<-15>オーダの値が得られた。この値は,純N_2ガス中での反応速度係数と比べると約3桁大きな反応速度係数であった。また,この測定値は著者らが知る限り,今回初めて測定されたものであるとおもわれ,測定データとしても価値のあるものであると考えている。 更に,フロン14(CF_4),フロン116(C_2F_6),フロン218(C_3F_8)についても検討した。これらは,現在半導体工場などでドライエッチング剤として使用されているものである。分子組成中に塩素を含まないため,オゾン層を破壊することはないが,極めて安定で赤外線吸収力が高いため地球温暖化効果に極めて大きな影響を及ぼすのではないかと懸念されているガスである。フロン14(CF_4),フロン116(C_2F_6)によるN_2(A^3Σ^+_u)の脱励起反応速度係数は,いずれも10^<-16>オーダの値が得られた。しかし,フロン218(C_3F_8)については過渡電流波形を得ることができず,反応速度係数を決めることができなかった。これらのガスは,フッ素を含むためチェンバーや電極の表面に付着したり,エッチングすることが考えられる。詳細な原因については,現在検討中である。
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[Publications] S.Suzuki, H.Itoh, H.Sekizawa and N.Ikuta: "Loss Processes of N_2(A^3Σ^+_u) by Harmful Gases" Japanese Journal of Applied Physics Part 1. No.7. 4744〜4746 (1997)
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[Publications] S.Suzuki, H.Itoh, H.Sekizawa and N.Ikuta: "Determination of Collisional Quenching Rate Coefficient of N_2(A^3Σ^+_u) by Perfluoroalkanes C_nF_<2n+2>(n=1〜3)" 第15回プラズマプロセシング研究会プロシ-ディングス. 458-461 (1998)