1997 Fiscal Year Annual Research Report
高等植物での含硫黄代謝産物生合成の分子生物学的基盤の解明と分子エンジニアリング
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08458170
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
斉藤 和季 千葉大学, 薬学部, 教授 (00146705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野路 征昭 千葉大学, 薬学部, 助手 (80271534)
山崎 真巳 千葉大学, 薬学部, 講師 (70222370)
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Keywords | 含硫化合物 / アリイン / アリナーゼ / cDNA / ニラ / ネギ属 |
Research Abstract |
シロイヌナズナにおいて、硫酸イオントランスポーター遺伝子AST68は、葉及び根の維管束においてmRNAの発現がみられ、根におけるmRNA発現量が硫酸イオン欠乏ストレスにより増加した【1】。AST68の5'-領域約3kbとgusとの融合遺伝子(APG2)を導入したシロイヌナズナ形質転換体では、導管に隣接する細胞にGUSタンパク質の蓄積がみられ、in situhybridizationの結果と一致した。 次に、CaMV-35SプロモーターによりAST68翻訳領域をアンチセンス方向で発現させたシロイヌナズナ形質転換体(ATR2)について解析を行った。ATR2植物13ラインのうち、ATR2-1は野性株と比べ硫酸イオン吸収量が低く、ロゼット葉展開時に子葉の褪色がみられた。野性株では、セレン酸の添加により根におけるAST68mRNA発現量が増加し、硫酸イオン吸収量が増加する。ATR2-1のT3植物は、通常条件では全て野性株と比べ硫酸イオン吸収量が低い。しかし、セレン酸を添加した場合には、野性株と同等の硫酸イオン吸収量を示すものと、吸収量が野性株より低下するものに分かれた。
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Research Products
(1 results)