1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08458268
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐藤 宏道 大阪大学, 健康体育部, 教授 (50154092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 健彦 大阪大学, 健康体育部, 助手 (30273717)
七五三木 聡 大阪大学, 健康体育部, 講師 (20271033)
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Keywords | 一次視覚野 / 視覚的注意 / ネコ / 図-地分化 / 受容野特性の修飾 / 文脈依存性 |
Research Abstract |
本研究は、視覚的注意(visual attention)により、視床外側膝状体や大脳皮質一次視覚野(V1)など、視覚情報処理の初期段階において出力のコントロールがなされるという仮説を検討することを目的としている。 3年目に当たる今年はネコ・およびサルの一次視覚野の受容野特性が受容野周囲の刺激によりどのような修飾を受けるのかを急性電気生理実験により検討した。 1) 麻酔・非動化した動物においてVニューロンの活動を細胞外記録した。受容野ならびに背景に対して高コントラストの格子縞刺激を呈示し、様々の刺激方位の組合せの効果を検討した。 2) 受容野の背景に刺激を呈示することは受容野刺激に対する応答に抑制的な効果を及ぼすことが多かったが、その効果には明らかな方位依存性が見られ、受容野刺激と背景刺激の方位がニューロンの最適方位の、図形で刺激されたときに抑制効果が最大となった。 3) 修飾作用は刺激方位のみならず、空間周波数や運動方向選択性とも密接に関連し、ニューロンの受容野にとっての最適パラメータの背景刺激が強い効果をもたらした。 4) このような効果はV1ニューロンの特徴抽出性をふまえた空間的相互作用の結果と考えられ、注意を向けるべき知覚対象の情報を選択的に抽出・処理するための機構と考えられる。
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