1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08458279
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
但野 茂 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50175444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 学 北海道大学, 医学部, 助手 (00271677)
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Keywords | 椎間板 / 固液混相力学 / 構成則 / 髄核内圧 / 低周波特性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、固体相と液体相からなる椎間板組織の力学挙動を示す構成法則を提示し、生体内椎間板の力学挙動を計算シミュレーションで推定することである。 ・固液混相力学による一般化構成法則:有限変形連続体理論を用いた数学モデルにより、椎間板の固液混相状態の構成法則を定式化した。単純化のためまず、混合相を均質材料と仮定した。そのモデルにより、圧縮・引張、ねじりの単一負荷特性から、屈曲時の負荷特性がシミュレーションされた。本成果を国際学会誌に公表した。そして、均質材料構成式に異方性パラメータを組み込み、生体の本質的な異方性挙動が表示可能な固液混相構成則を定式化した。そして、実験により誘導可能な特性定数を整理した。 ・椎間板組織の固液混相力学実験:椎間板内部ゲル状液体の髄核には、適当な内圧が存在する.髄核内の内圧変動が、椎間板の動的負荷応答に対し、どのように関与しているかを調べる実験手法を開発した.試料には牛腰椎から切り出した二椎体一椎間板運動単位を用いた.髄核内圧の測定は、in vivoを想定して、生理食塩水中で行った.本実験では、まず試料に荷重を一定時間負荷した平衡髄核内圧を測定した.そして、その一定内圧の状態で、荷重振幅および周波数をさまざまに変化させて髄核内圧応答と椎間板の巨視的変形応答を測定し、それぞれの関連を明らかにした.本内容は、現在論文投稿中である. ・シミュレーションと屍体椎間板の巨視的力学実験の検討:上記定式化された椎間板構成法則を有限要素法に組み込んだ。この解析手法は現在進行中である.また計算結果を検証するため、椎間板の巨視的力学試験方法を別途検討している.これらの結果から、構成法則の各パラメータがどの程度巨視的挙動に関与するかを検討する予定である。実験結果により得た様々な負荷様式の応答特性が、計算シミュレーションされることを目標とする。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S.Tadano: "A Constitutive Modeling of the Human Lunloar Intervertebral Disc and Forward-Backward Berding Simulation" Bio-Medical Materials and Engineering. 7. 179-191 (1997)
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[Publications] K.Katagiri: "Analysis of Intradiscal Dressure of Intervertebral Discs" Droceedirgs of the Ath International Conference on Biomedical Engineering. 1. 698-700 (1997)