1996 Fiscal Year Annual Research Report
尿失禁防止のための形状記憶合金を用いた人工尿道バルブの開発
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08458293
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Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
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Principal Investigator |
小山 浩幸 芝浦工業大学, システム工学部, 助教授 (40052881)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 隆志 芝浦工業大学, システム工学部, 助教授 (90011030)
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| Keywords | 失禁 / 尿失禁防止 / 尿道括約筋 / 人工尿道括約筋 / 人工尿道バルブ / 締め付け圧力可変型 / 形状記憶合金 / 体内埋め込み |
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| Research Abstract |
本研究は尿失禁防止のためとして、通常は尿道を締め付け、排尿時は尿道を開放し、就寝時は尿道海綿体の壊死を防ぐために締め付け圧力を低く可変できる尿道バルブとして、形状記憶合金を用いた体内埋め込み式の人工尿道バルブを開発するもので、平成8年度は以下に項目について実施した。
1.形状記憶合金の変態温度と形状回復特性は、形状記憶合金の繰り返し精度を考慮し、体内温度で剛性の低い変態温度としてR相を用いることとし、R相の出る条件を熱処理実験から求めた。
2.形状記憶合金の機械的特性に及ぼす温度の影響は、種々の温度環境化での引張試験結果から応力-ひずみ線図の屈曲点の応力と温度のシミュレーションを行い、実験値との整合性を得た。
3.形状記憶合金の加熱による生体組織への熱伝導性は、シミュレーションと実験から生体への影響の少ない加熱条件を決定するとともに、形状記憶合金への通電方法を決定した。
4.U字型人工尿道バルブの試作は、2.3.4.の結果から山型を形状記憶している形状記憶合金をU字型に変形しその円弧部にNiCr線を巻き付けたものと、生体温度での形状記憶合金のU字型変形時の保持力と締め付け力を考慮したステンレスばね、及びU時型に成形したシリコン樹脂から構成された人工尿道バルブの試作を行い、動作実験からバルブの開閉を確認した。
5.人工尿道バルブの駆動回路の開発は、バッテリ-の関係から当初の計画を変更し、バッテリ-部、制御回路部を体外に設置することとした。このため駆動回路部はベルト付近に取り付けるものとして試作を行った。
今後は、圧力可変型の人工尿道バルブの開発と駆動回路部の小型化、及び動物実験に向けて研究を行う予定である。
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