1996 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性嚢胞腎マウスにおける腎嚢胞進行課程に関与する変更遺伝子の探究
Project/Area Number |
08459025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
高橋 久英 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 教授 (80084606)
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Keywords | DBA / 2FG-pcyマウス / C57BL / 6FG-pcyマウス / コンジェニック系統 / リコンビナントコンジェニック / ヒト嚢胞腎症 / モデル動物 / PCR / 修飾遺伝子 |
Research Abstract |
ヒト嚢胞腎症モデルであるDBA/2FG-pcyコンジェニック系統とC57BL/6FG-pcyコンジェニック系統を用いて、F_1を作製し、生後60日齢にて剖検した。F_1動物では全てがC57BL/6-pcy(B6-pcy)ダイプと同様の嚢胞腎像を呈した。また、F_2動物およびBC1動物においても同様の手法において検索し、嚢胞腎像に若干の変異が観察できた。現在、本研究の目的を達成するため、BC2動物より、兄妹交配を開始し、リコンビナントコンジェニック(RC)系統を育成中である。 本科学研究費補助金により、本年度にPCR用サーマルサイクラ-を購入することが出来た。本研究に用いたP代、F_1動代、F_2代、BC1代、BC2代の肝臓は全て-20℃デプフリーザ-に凍結保存したことから、PCRが本格的に作動した時点において、PCRを行い遺伝解析を実施する。 本研究の完遂にはさらに4〜5年間を用するが、この研究期間において、嚢胞腎の進行速度を左右する修飾遺伝子の存在を証明することが出来ると確信する。 この修飾遺伝子を追求することにおいて、ヒト嚢胞腎症の進行を抑えることにより、治療に大いに貢献すると考える。
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[Publications] 長尾静子・高橋久英: "嚢胞腎(自然発症マウス)" 小児外科. 29-2. 233-238 (1997)
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[Publications] 加藤真之ら: "多発性嚢胞腎症マウスにおけるENU経胎盤投与の影響" 藤田学園医学会誌. 20-2. 211-214 (1996)
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[Publications] 小島圭祐ら: "Scidマウスの血清補体" 藤田学園医学会誌. 20-2. 255-258 (1996)
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[Publications] 谷口正美ら: "Vx2腫瘍を用いた家兎癌性腹膜炎モデルの確立" 藤田学園医学会誌. 20-2. 215-218 (1996)
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[Publications] K.Yoshida et al.: "Experimental Study on Cleft Lip and/or Palate" Cleft Palate-Craniofacial Journal22GD05:33-4. 291-296 (1996)
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[Publications] 高橋久英ら: "マウス嚢胞腎遺伝子に対する修飾遺伝子の検索(第1報)" 藤田学園医学会誌. 20-総会. 44-44 (1996)
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[Publications] 長尾静子・高橋久英: "多発性嚢胞腎症マウス" バイオメディカルリサーチアニマルV1(笠井憲雪ら編)養賢堂, 100-108 (1995)