1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08554007
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Section | 試験 |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菅原 康弘 大阪大学, 工学部, 助教授 (40206404)
|
Keywords | フォトン / 原子間力顕微鏡 / 光学顕微鏡 / 近接場光学 / ニアフィールド / エバネッセント場 / 回折限界 / 全反射 |
Research Abstract |
1.超高分解能のフォトン原子間力顕微鏡を開発するためには、探針に働く力の高感度検出を実現する必要がある。そこで、現有の光干渉計(変位検出感度0.2Å)で使用している光源をノイズ成分の極めて少ない光源に変更し、超高感度な光干渉計(変位検出感度0.05Å)を実現した。また、探針の機械的共振周波数のシフトと検出する現有の周波数変調回路(検出感度0.1Hz)を製作し、超高感度(検出感度0.01Hz)な周波数検出を実現した。 2.エバネッセント場と相互作用する探針先端の寸法が、分解能を大きく左右する。特に、ナノメートルスケールの分解能を実現するには、原子レベルで先鋭で清浄な探針を使用することが必要不可欠である。そこで、現有の超高真空装置に探針の先鋭化処理装置を付加した。 3.フォトン原子間力顕微鏡では、プリズム表面に試料を固定し、試料裏側から全反射が起こるように光を入射させ、試料表面にエバネッセント光だけを発生させる。分解能を向上させるためには、エバネッセント光の強度勾配(指数関数的に減衰)を大きくする必要がある。具体的には、光の波長を短くする、ならびに、全反射角を大きくすることが効果的である。そこで、現有のヘリームネオンレーザー(波長633nm)をアルゴンレーザー(波長488nm)に変更した。また、全反射角が大きくなるようにプリズムへの照射光路系を改良した。
|