1996 Fiscal Year Annual Research Report
航空重力測定〜海陸境界で不連続性のない重力異常のマッピング法の開発
Project/Area Number |
08554012
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Section | 試験 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀬川 爾朗 東京大学, 海洋研究所, 教授 (60013570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 博巳 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (50107455)
福田 洋一 京都大学, 理学研究科, 助教授 (30133854)
小泉 金一郎 東京大学, 海洋研究所, 助手 (70107457)
今西 祐一 東京大学, 海洋研究所, 助手 (30260516)
藤 浩明 東京大学, 海洋研究所, 助手 (40207519)
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Keywords | 航空重力 / 重力異常 / GPS干渉測位 / ジャイロスコール / 光ファイバージャイロ / セスナ402型 / NIPR-ORI重力計 / マッピング |
Research Abstract |
本研究は、平成7年度まで3カ年間行われた文部省科学研究費試験研究を更に発展させることを目的として計画された。この試験研究の中では、航空重力測定の要となるGPSによる移動体の3次元測位の精度検証に大きな時間を割いた。リアルタイムの測定は、結局、実用化されなかったが、後処理方式による移動体の干渉測位については、毎秒、cm程度の精度で船及び航空機の位置を決めることができるという感触を得た。そして、平成7年度には初めての航空実験を行った。その結果は、GPS測位は旨くいったが、重力計の姿勢を制御するジヤイロスコープが航空機にはマッチせず、重力の測定はならなかった。 本研究[基盤研究(A)(1)]になってからは、まず、重力計のジャイロの改良に重点をおいた。使用した重力計は、海洋研究所白鳳丸に搭載されていたNIPR-ORI重力計であり、本来、舶用であったために、鉛直ジャイロ及びジャイロコンパスが航空機の強い加速度変化によって支配され、その機能を発揮できなかったためであった。今回は、これを改善するために、大きな外乱にも左右されない光ファイバージャイロをGPSと結合して、重力計の姿勢と精密測位とを共に維持するシステムを構築した。 実際の観測は、平成8年9月2-4日の重力計、ジャイロの航空機設置のための現場合わせの作業の後、12月16日より25日の間に瀬戸内海上空において行った。使用航空機はセスナ402型である。大阪、八尾空港より出発し、廣島までの間、往復2時間の行程において高度3000mの直線コースで実験を行った。ジャイロの動作は、ほぼ、満足のいくものであったが、今度は、航空機の振動が重力値に大きく影響していることが分かり、現在検討中である。
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