1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08554013
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
柴田 隆 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (70167443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 政義 (株)シグマテック, 研究開発担当
岩坂 泰信 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (20022709)
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Keywords | 微粒子カウンター / 成層圏エアロゾル / ミ-散乱 / レーリー散乱 |
Research Abstract |
本研究では観測気球に搭載して成層圏中の大気粒子状物質の濃度を計測するレーザーエアロゾルゾンデを開発した。本年度は、昨年度の結果に基づき、測定可能な粒子のサイズを0.1から5μmの間に拡張するため、また計測する大気圧力域を1013hPa(地表)から10hPa(高度30から35km)とするため、S/N比、レーザー出力変動、サンプル流量の変動、等に注目して設計と実験をおこなった。その結果、外部共振機形式のHe-Neレーザーを利用することとした。He-Neレーザーの構成は通常の大気圧で密閉されたレーザー管と電流を供給する制御部分からなる。この構成で、上記気圧変化に対するレーザーの出力変動は0.7%であった。また、気圧変化の間、サンプル流量を一定とするため、ギア-ポンプを用いた、回転数を制御することにより、流量の変動は±5%以内であった。上記圧力範囲内での粒子計数の性能を確認するため、特別仕様のネブライザー(微粒子発生器)が利用された。パルス高分析機(PHA)を用い、ピークと標準分散チャンネルの両方について、圧力変化に対する校正曲線とS/N比を求めた。用いたネプライザーにより、圧力変化に対し両チャンネルに関して各値が一定で、校正曲線はミ-散乱理論を良く満たす事が確認された。また0.109μmのPSL(polystyrene latex sphere)粒子が標準偏差42%、S/N比2.5〜3で測定可能であることが証明された。なお、本研究では最小粒径0.05μmまでの計測を目指していたが、0.1μmが、気球搭載用としては現実的であることが判明した。これは当初の目標には及ばないが、従来機の下限をe分の1引き下げる。ちなみに従来の装置では0.3から5μmの間が測定可能であった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 渡辺征春 他: "Distribution of particulate sulfur in the winter Arctic stratosphere:Balloon-borne" Procceding of the Nitional Institute of Polar Research,Svmposium on Polar Meteorology and Glaciology,. Noll,. 138-149 (1997)
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[Publications] 土屋政義 他: "Aerosol sonde for observation balloon," Rev.Phys.Instrument,. (印刷中). (1998)