1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08554024
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Section | 試験 |
Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
持田 邦夫 学習院大学, 理学部, 教授 (20118772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 浩之 学習院大学, 理学部, 助手 (50276052)
横山 保夫 学習院大学, 理学部, 助手 (40265575)
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Keywords | ポリゲルマン / 有機感光体 / 光応答性 / ドリフト移動度 |
Research Abstract |
ゲルマニウム-ゲルマニウム結合を骨格とする新しいб共役系ポリマー(ポリゲルマン)を合成し、その薄膜における有機感光体としてのキャリヤ-輸送能力の検討を行い、これまでにない良好な結果を得た。研究に用いたб系ポリマーはアルキル置換およびフェニル置換ポリゲルマンである。これらポリマーは対応するジクロロゲルマンのナトリウム金属還元で合成し、その薄膜の物性を検討した。合成したポリゲルマンの可視・紫外吸収極大は300-350nmにあり、イオン化ポテンシャルは5-6eVを有することがわかった。有機感光体としての評価はキャリヤ-輸送能力で行い、実験方法はTOF(time-of-flight)法を用いた。その結果、アルキル置換ポリゲルマンの移動度が10^<-7>cm^2/V.sであるのに対し、フェニル置換ポリゲルマンの場合10^<-4>-10^<-5>cm^2/V.sの値が得られた。このフェニル置換ポリゲルマンの値は従来有機感光体として使用されているトリフェニルアミン系化合物に比較するとほぼ千倍近いものである。ポリゲルマン薄膜の表面をX線装置で検討し、アモロファス状態にあることが明かに出来た。
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