1997 Fiscal Year Annual Research Report
転がり疲労損傷モデルとしてのセラミックス材料のモードII疲労試験法の開発
Project/Area Number |
08555030
|
Research Institution | Nakanihon Automotive College |
Principal Investigator |
高 行男 中日本自動車短期大学, その他部局等, 教授 (80141399)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 昭夫 名古屋大学, 工学部, 名誉教授 (60022993)
小川 武史 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (50167318)
加藤 泰世 中日本自動車短期大学, 自動車工業科, 講師 (90259292)
|
Keywords | 転がり疲労 / モードII疲労 / 疲労き裂試験方法 / セラミックス |
Research Abstract |
転がり疲労による損傷は圧縮応力重畳下におけるモードII疲労であると考えられることから,モードII疲労特性は,各種材料の転がり疲労に対する強度を判定する特性値として有用であると考えられる。本研究の目的は,圧縮応力重畳下におけるモードII疲労試験装置の製作とこの試験装置によりセラミックスを含む各種材料のモードII疲労き裂の進展特性を明らかにすることである。 今年度においては,昨年製作したモードII疲労試験装置によりアルミニウム合金材に対して実験を行い,モードII疲労き裂進展挙動の観察ならびにき裂進展速度の計測等の可能性を検討した。製作した試験装置の概要については,中日本自動車短期大学論叢に報告したが,(1)試験片のチャックへの固定と同時に静的圧縮負荷を与え,(2)4点せん断方式によりせん断荷重(モードII荷重)を負荷し、(3)き裂面に静的モードI荷重を負荷する構造である。(1)の試験片のチャックへの固定と同時に静的圧縮負荷を与えるテ-パ式チャックの方法は、試験片に4枚の歪ゲージを貼付することにより,圧縮の負荷量と負荷が均一にかかること,(2)の4点せん断方式のせん断荷重の負荷部に鋼球を用いた方式は,荷重の負荷に問題がないことを確認した。しかし,(3)のき裂面間の摩擦の影響を除去するため静的モードI荷重をき裂面に負荷する方式には,工夫を要することが分かった。また,製作した試験装置は,上記(1)のテ-パ式チャックの方法を採用したため,き裂進展挙動の観察方法に工夫を要することが分かった。 上記のようなモードII疲労試験装置の構造上の問題をアルミニウム合金材に対して検討したのち,各種鋼材,およびセラミックスについて実験を行い、開発したモードII疲労試験装置の機能を確認しようとしている。
|