1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08555079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 試験 |
Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
福田 一郎 金沢工業大学, 工学部, 教授 (10064445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板谷 尚雄 グンゼ(株), 滋賀研究所, 主任研究員
古川 修二 グンゼ(株), 滋賀研究所, 研究員
高田 新三 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70064467)
南 内嗣 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70113032)
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Keywords | 複合酸化物 / 多元系酸化物 / 透明導電膜 / 透明電極 / スパッタ薄膜 / 機能性薄膜 / II-III-IV族化合物透明導電膜 |
Research Abstract |
高周波マグネトロンスパッタ法と直流マグネトロンスパッタ法により作製されたMgIn2O4-Zn2In2O5系、Zn2In2O5-ZnSnO3系、Zn2In2O5-In4Sn3O12系複合酸化物薄膜は全て透明かつ導電性を示した。一方、Zn2In2O5-ZnGa2O4系複合酸化物薄膜は導電性を示さなかった。 以下に、当年度において得られた結果を示す。 (1)2種類の3元化合物からなる、MgIn2O4-Zn2In2O5系、Zn2In2O5-ZnSnO3系およびZn2In2O5-In4Sn3O12系の複合金属酸化物薄膜は高い導電性と透光性を示した。即ち、全組成範囲で透明導電性が実現され、低効率、透過率およびエッチングレートが化合物組成比の変化とともに両者の間を単調に変化することを見出した。また、透明導電性が得られる化合物材料同志の組み合わせからなる系の膜では、常に透明導電性が実現できた。 (2)MgIn2O4-Zn2In2O5系薄膜において、低効率、エッチングレート、バンドギャップエネルギー、屈折率は直線的に変化することが分かった。 (3)透明導電性を実現しているZn2In2O5-ZnSnO3系薄膜の諸特性は、Zn2In2O5膜とZnSnO3膜の特性の間を変化することがわかった。また、ZnSnO3混入量が0.2以上になると希塩酸ではエッチングできないことが明らかにされた。 (4)Zn2In2O5-In4Sn3O12系薄膜では、In4Sn3O12混入量を変化させることにより、抵抗率と透過率にはほとんど変化が見られず、化学的な性質のみを制御できることが明らかにされた。 (5)Zn2In2O5-ZnGa2O4系では、一方が導電性の得られない複合酸化物薄膜であるにも拘わらず、膜特性はZn2In2O5膜とZnGa2O4膜の間を変化することがわかった。また、ZnGa2O4混入量が0.75までは、高いエッチングレートを実現できたが、ZnGa2O4になると希塩酸ではエッチングできなくなった。
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