1996 Fiscal Year Annual Research Report
衛星通信用小型平面アンテナ開発のための小型コンパクトレンジの試作
Project/Area Number |
08555093
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Section | 試験 |
Research Institution | Akita National College of Technology |
Principal Investigator |
宮田 克正 秋田工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (10042318)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貝塚 拙郎 東北化成工業株式会社, 代表取締役
山崎 博之 秋田工業高等専門学校, 電気工学科, 助手 (90270206)
|
Keywords | コンパクトレンジ / 導波管スロットアレー / 平面アンテナ |
Research Abstract |
小型平面アンテナの特性測定用コンパクトレンジの構築を行ない,その特性評価をした。最初に製作した導波管アレーの振幅,位相の開口面での均一化実現のため,開口部に電波吸収体を装荷した。この電波吸収体の装荷によりQuiet Zone内の被測定体からの反射を低減出来た。次に,開口分布の更なる均一化達成を目的として,開口面上約40^<cm>の所に2800個の拘束レンズを取付けその再調整を行なった。この拘束レンズは,円形アルミニウム管をエレメントにしたものであり,外側,内側の2ケの導波管より構成されている。内側の導波管内に抵抗膜を発泡スチロールにはさみ挿入している。振幅調整は約30dBの範囲で,また位相調整は約360°の範囲で可変であった。 コンパクトレンジの電気性能を左右するファクタの一つとして送信波原アンテナのエッジからの回折波があげられるが,本研究では,アンテナの周辺部にピラミッド型の電波吸収体を装荷して回折の効果を低減した。さらに,開口分布調整により発生する交差偏波放射抑圧のため,水平方向に吸収シートを貼り付けた。本コンパクトレンジにより実際のアンテナの放射パターンを測定し,自由空間での測定パターンと比較した。その結果,全放射角に亘り,良好な一致が見られ,小型アンテナのパターン測定に有用である事を確認した。 このコンパクトレンジの寸法は約3^m×3^m×3^mであり,壁には今回製作した発泡スチロール+カーボン粉末の電波吸収体を使用している。天井用軽量の吸収体開発については現在検討中である。 本コンパクトレンジの改良すべき点の一つに周波数特性がある。 導波管への給電方法の改善,他のタイプの平面アレー構築等を含め現在検討中である。
|