1996 Fiscal Year Annual Research Report
植物系磁性材料による磁性寒天の高周波磁束制御とその応用研究
Project/Area Number |
08555095
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Section | 試験 |
Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
岡 英夫 岩手大学, 工学部, 助教授 (50091640)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 満 岩手大学, 工学部, 助教授 (60237435)
|
Keywords | 寒天 / 磁性粉末 / 高周波 / 発熱 / 誘導加熱 / 磁性流体 / 磁性寒天 / 過電流損 |
Research Abstract |
磁性寒天はゼリー状で柔軟性があり,磁気的性質と保水性を持つなど磁気応用工学上興味ある特徴を有している。しかし,磁性寒天は磁性流体を用いて作製する場合は作製手順が複雑であり,磁性粉末の場合は磁性粉末が沈澱することが問題である。さらに,磁気特性・発熱特性についても十分明らかにされていない。 本研究では,新たな磁性寒天の作製法を明確にし,磁性寒天を発熱体として用いるために必要な発熱特性および磁気特性を測定して磁気加熱材料としての実験的検討を行った。以下に,結果を述べる。 (1)作製法については磁性粉末を用いた場合,磁性寒天の上下の見掛透磁率の差を64%減少した。さらに,磁性流体を用いて磁性寒天を作製する場合の手順を簡略化できた。 (2)磁気特性については見掛透磁率が17%向上し,最高値で2.1(センダスト)の値を示した。さらに,磁化の値が高いのは磁性粉末および磁性寒天共にパ-マロイ50%とステンレスSUS430Lであった。これは磁性粉末の特性によるものであるが,磁性粉末の密度や粒径によって磁化の値が左右される場合があることがわかった。 (3)発熱特性については飽和磁束密度が高く,損失が大きい材料が望ましいと考えられるが磁性寒天の発熱は飽和磁束密度への依存性が強いことがわかった。本研究では双方の値が高い感温フェライトNi-Cuとセンダストで作製した磁性寒天の飽和温度の値が高く良好な結果を示した。
|
Research Products
(1 results)