1998 Fiscal Year Annual Research Report
高膨張性モルタルを用いた大口径鋼管の高靭性継手に関する研究
Project/Area Number |
08555110
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Research Institution | KYUSHU INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
出光 隆 九州工業大学, 工学部, 教授 (30039078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 竹博 九州工業大学, 工学部, 助教授 (10098783)
柿崎 稔 新日本製鉄(株), 鉄鋼海洋事業部
副田 孝一 秩父小野田(株), セメント・コンクリート研究所
清永 定光 北九州市東田開発(株), 常務取締役
渡辺 明 九州共立大学, 工学部, 教授 (90039066)
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Keywords | 鋼管継手 / 膨張モルタル / 大口径鋼管 / 摩擦接合 / 高靭性 |
Research Abstract |
本研究は、“(1)鋼管を重ね合わせた状態で円周方向に拡幅して機械的接触力を持たせる"とともに、“(2)重複部の外鋼管のみを拡幅し、内鋼管との隙間に膨張性モルタルを注入して摩擦力・止水性も併持させる"、新しいタイプの鋼管継手工法に関するものである。 平成9年度に、直径10cmの鋼管を用いてそれぞれ機械的接触継手供試体、膨張性モルタル注入供試体を作製して、押抜き載荷試験を行い、拡幅量が5、mmと増加するに従って、耐力は100kNと増加すること、最大荷重以降、重複部がなくなるまでそれを保ちながら変位は増大すること、モルタルの注入作業は比較的容易であり自然流下方式で注入可能なこと、膨張圧は8MPaが得られ、鋼管と膨張性モルタルとの摩擦により拡幅量5mmの機械的接触継手供試体相当の耐力が確保できることなどが明らかにされた。 平成10年度は、(1)と(2)を併持した供試体を作製して、押抜き載荷試験を行い、耐力・変形性とも、昨年度得た(1)、(2)単独の結果に対し、(1)+(2)の重ね合わせとなることが確かめられた。また、(1)と(2)を併持した供試体を用いて加圧試験を実施した結果、2MPaの水圧をかけても漏水しなかった。しかしながら、加圧曲げ試験の結果、液密性は若干低下した。この低下した液密性は時間の経過とともに、モルタルの反応によって回復するものと考えられるため、現在、半年、一年後の液密性に関する追加実験を実施している。
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