1996 Fiscal Year Annual Research Report
模型・要素実験と数学モデルに基づく粒状体構造物の静的及び動的安定性の研究
Project/Area Number |
08555120
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Section | 試験 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小長井 一男 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (50126471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中瀬 仁 東電設計(株), 技術開発本部耐震技術部, 課長代理
三木 博史 建設省, 土木研究所土質研究室, 室長
垂水 尚志 鉄道総合技術研究所, 総務部, 部長
国生 剛次 中央大学, 工学部, 教授 (80286955)
龍岡 文夫 東京大学, 工学部, 教授 (70111565)
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Keywords | 粒状体 / 変形の局所化 / 変形の可視化 / 塑性変形 / せん断層 |
Research Abstract |
ロックフィルダム、護岸、大型ケ-ソン基礎のマウンド、鉄道軌道のバラストなど構造物の大きさに比べて無視できない大粒径粒状体からなる構造物の静的および動的安定性に関連して、以下の工学的に未解決な問題を解明している。すなわち(1)粒径が1mを越えるような粗い粒状体など通常の三軸圧縮試験や平面ひずみ圧縮試験から求められない材料の変形・強度特性の推定法、(2)せん断層の厚さが非常に大きく、その発達が剛な境界に干渉され、破壊モードが変化するような粒状体構造の安定性の定量的評価方法、(3)連続体とは異なる挙動をする地表に近い粒状体の安定性の評価などである。(2)、(3)の問題は、従来の連続体力学で扱える範囲を超える。これまでに独自の粒状体構造内部の可視化実験手法Laser-Aided Tomography(LAT)や個別要素法(DEM)などの数値計算手法を用いて、従来、観測や解析の困難であった変形の局所化およびその後の破壊の進展過程について粒子間相互作用にも踏み込んだ検討を行った。この結果、破壊にいたるまでに粒状材料に加えられるエネルギーを評価する上で重要なパラメーターがどのようなものか、またどのように計測されるべきかについて重要な知見を得た。次年度はこれらの知見をピーク強度を超えた粒状体構造の塑性変形解析に反映させ、上記の個別の課題についてさらに検討卯をすすめ、得られた成果を報告書に取りまとめる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Konagai,K.and T.Matsushima: "Effect of Dilation on the Dynamic Stability of Artificial Coarse Granular Slopes" Proc.,7^<th> Int.Symp.,Landslides(Senneset et al.eds.),Norway. 2. 983-988 (1996)
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[Publications] Konagai,K.and T.Matsushima: "Key Parameters Governing Dynamic Granular Slope Stability" Jour.,Japan Soc.,Dam Engineers. 25. (1997)
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[Publications] 松島亘志、小長井一男: "正多角形要素を用いた個別要素法による粒状体の単純せん断シミュレーション" 生産研究. 48・7. 1-4 (1996)
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[Publications] 松島亘志、小長井一男: "正多角形個別要素法を用いた粒状体の単純せん断シミュレーション" 土木学会年次学術講演会. III-2. 78-79 (1996)