1996 Fiscal Year Annual Research Report
地盤-構造物-流体系の非線型震動解析コードの開発と大水深防波堤の耐震性診断
Project/Area Number |
08555123
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 試験 |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
関口 秀雄 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20027296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大槇 正紀 水産庁, 水産工学研究所, 室長
山下 隆男 京都大学, 防災研究所, 助教授 (30111983)
北 勝利 京都大学, 防災研究所, 助手 (60234225)
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Keywords | 防波堤 / 遠心力場震動実験 / 耐震性診断 / 繰返し塑性 / 粗粒材 |
Research Abstract |
本研究の目的は、大水深防波堤構造物の地震時挙動を地盤-構造物-流体系の動的相互作用問題として総合的に解析するための非線形有限要素解析コードを開発、公開することである。平成8年度に実施した研究内容をまとめると、次のようになる。 (a)地盤-構造物-流体系の動的連成解析コードの開発;二相系地盤-構想物の平面変形条件における動的連成挙動を追跡しうる、増分形式の有限要素解析コードを開発した。その妥当性を、表面変動荷重によって二相系地盤内に誘起される弾性波動伝播に関するSimon解(closed formの解析解)に照らして、検証した。 (b)粒状体の力学特性の把握とモデル化;粒状体のダイラタンシー特性、及びせん断抵抗の動員過程に及ぼす主応力方向の回転効果を整合的に記述しうる構成モデルを開発した。粒状体の繰返し塑性については、飽和砂に対する一連の中空ねじり非排水繰返しせん断試験を行い、重要な知見を得ている。すなわち、土要素の剛性低下にともない揺込みせん断変形モードが顕著になること、それに連動して鉛直方向に顕著な圧縮(側方には膨張)変形が生じることを見出している。このような粒状体の繰返し塑性特性を再現しうる構成則についても開発を進め、有力なモデリング指針を得ている。 (c)遠心力場震動実験;液状化ポテンシャルの高い粒状体地盤の上に立地するケ-ソン式混成堤を対象として、一連の遠心力場震動実験を行った。そのねらいは、上述の揺込みせん断変形モードに起因する防波堤の沈下性状を把握することにあった。現時点までに、種々の興味ある実験結果を得ているか、その詳細な解析は次年度に実施する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Sekiguchi,H: "Rotation of prinupal stress axes in sands under simple shearing" Proc.6th NTU-KU-KAIST Trilateral Seminar. 277-282 (1996)
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[Publications] Sekiguchi,H: "Performance of undrained cyclic torsional shearing of saturated sands" Proc.1st JSPS-NUS Seminar on Integrated Engineering. 50-59 (1996)