1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08555148
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 試験 |
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
片岡 正喜 大分大学, 工学部, 教授 (70038438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 博道 社会福祉法人太陽の家, 開発課, 課長
鈴木 義弘 大分大学, 工学部, 助手 (30244156)
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Keywords | ハートビル法 / 長寿社会対応住宅設計指針 / 手動車いす / 電動車いす / 設計基準 / 廊下幅員 / 開口部幅員 |
Research Abstract |
現在、高齢者・障害者に配慮した設計要領・指針として、ハートビル法(対公共施設)及び長寿社会対応住宅設計指針(対住宅)がある。これらの基準は手動車いすによるもので、電動車いすは対象外である。本研究は今後高齢化及び障害者の社会参加に伴い、増加が予想される電動車いずに対応した公共施設・住宅の設計指針の基礎的資料を求めるためのものである。 実験内容は、最も基本的な屋内通路のパターンとして、直進通路、L字通路、開口部前面通路での走行実験を行った。被験者は学生2人、電動車いす使用障害者4人の計6人で、1人あたり200回程度の実験を行った。今回の実験では衝突、切り返し回数からみた最小寸法、被験者の意識を含めた理想寸法を求めた。 (1)直進通路実験-この実験では、通路側壁への衝突は1度も見られなかった。しかし、現在の指針による通路幅(=750mm以上)では、通過に対して困難と感じており、安心して通過するには少なくとも通路幅880mm以上必要であった。 (2)L字通路実験-最小寸法は公共施設の場合では特に問題はなかったが、住宅における通路幅では通行不可能であり、推奨寸法(=850mm以上)の場合であっても通行は困難であった。衝突、切り返しせずに通過できる通路幅は900mm以上であった。また理想寸法は、安心して通過できるのは少なくとも通路幅940mm以上は必要であった。現在の指針による寸法で衝突、切り返しをせずに通過するには角を200mm以上落とす必要があり、楽に通過するには角を400mm以上落とす必要があった。 (3)開口部実験-最小寸法は公共施設の場合では問題はなかったが、住宅の場合では通行不可能であった。1回程度の衝突、切り返しで通過できるのは通路幅850mmの場合開口幅860mm以上であり、開口幅800mm以上の場合通路幅1,000mm以上必要であった。また理想寸法は開口幅900mm以上、通路幅900mm以上必要であった。
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