1997 Fiscal Year Annual Research Report
超微細構造を有する新機能磁性金属薄膜の磁気光学干渉効果に関する研究
Project/Area Number |
08555150
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大谷 義近 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60245610)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北上 修 東北大学, 科学計測研究所, 助教授 (70250834)
島田 寛 東北大学, 科学計測研究所, 教授 (00006157)
深道 和明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00005969)
|
Keywords | 磁気光学効果 / 磁区構造 / 強磁性微粒子格子 / 強磁性細線 / 磁壁の核発生 / 磁気抵抗 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度設置した磁気光学回折装置と既存の磁気力顕微鏡を用いて、2次元平面に規則的に配列したサブミクロンおよびミクロンサイズのCo強磁性微粒子や1次元的に配列したCo細線格子の室温磁区構造観察を行った。また既存のSQUID磁力計、高感度磁気抵抗測定装置を用いて、微小領域の磁区や磁壁の挙動と電子輸送現象の相関を調べた。その結果、強磁性細線や強磁性連結円盤中に単一磁壁を補足できること、また磁気抵抗変化に磁壁の細線中への侵入(核発生)及び細線中からの離脱(消滅)過程に起因する明瞭な跳びが観測された。これらの現象は、従来の異方性磁気抵抗効果では説明できない、新規な現象である事がわかった。 これらの実験と平行して、新規に購入したオックスフォード社製マイクロスタット(光学測定用特殊クライオスタット)の動作試験を行い、次年度に向けて低温磁区観察ができる事を確認した。 以上の結果を基に、4件の学会発表と4件の論文発表を行った。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 大谷義近: "超微細構造磁性体およびその複合構造体の磁気・伝導特性" 日本応用磁気学会誌. 21-3. 129-134 (1997)
-
[Publications] 大谷義近: "メゾスコッピク磁性体における磁壁と伝導" 固体物理. 33-2. 113-119 (1998)
-
[Publications] Y.Otani: "Magnetic and transport properties of micron size magnetic particulate arrays fabricated on a 2D superconducting Nb films and sub-micron magnetic wires" MRS Proceedings. (1997)
-
[Publications] Y.Otani: "Magnetization reversal in submicron ferromagnetic dots and antidots arrays" IEEE Trans.Magn.(印刷中). (1998)
-
[Publications] Y.Otani: "Magnetic and transport properties of sub-micron ferromagnetic wires" IEEE Trans.Magn.(印刷中). (1998)