1998 Fiscal Year Annual Research Report
超音波界面制御に基づく電磁撹拌複合化プロセスに関する研究
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08555180
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
奥宮 正洋 豊田工業大学, 工学部, 助教授 (20177182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 繁利 トヨタ自動車株式会社, 第1材料技術部, 室長
毛利 尚武 豊田工業大学, 工学部, 教授 (90126186)
恒川 好樹 豊田工業大学, 工学部, 教授 (50148350)
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Keywords | 超音波振動 / 電磁撹拌 / 発熱反応 / 濡れ性 / アルミナ粒子 / シリカ粒子 / 複合スラリー / 金属基複合材料 |
Research Abstract |
本研究では,超音波界面制御に基づいて,短時間で粒子を均一分散させ,同時にマトリックスの強化を図る液相複合化プロセスの実現を目的とした.超音波振動,金属粉末添加,電磁撹拌を研究手段として適用し,これらが濡れ性の改善,アルミナイド生成発熱反応,凝固組織制御に寄与し,渦流撹拌液相プロセスにおける課題を解決する.本研究において確立する要素技術としては,(a)強化粒子/金属溶湯間の見かけの濡れ性,(b)渦流撹拌複合化時間の短縮,(c)強化粒子の均一分散,(d)MMCのハイブリッド化,(e)凝固金属マトリックスの結晶粒微細化がある.Al_2O_3粒子あるいはSiO_2粒子をAl溶湯表面に添加し,電磁撹拌による粒子複合化および生成複合化を行った結果,以下のことが明らかになり,実用化への基本課題が解決された: ・金属溶湯中への球状と異形粒子の移行モデルに関する理論式を求め,その正当性を実証した. ・超音波界面制御による見かけの濡れ性改善を実現し,複合化時間,粒子分散性の大幅な改善を実証した. ・純Al,Al-Mg合金溶湯の凝固組織と固相による粒子排出現象と冷却速度の関係を明らかにした. ・SiO_2粒子を用いて,超音波振動の強化相生成発熱反応への影響を求め,MgAl_2O_4相の生成を確認した. ・生成強化相の量と寸法による粒子分散性への影響を明らかにした. ・超音波援用撹拌子撹拌における複合スラリーの粘性低下を実証した. ・複合スラリーの固相率が電磁撹拌速度に及ぼす影響を調べ,複合化に適用可能であることを実証した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 恒川、奥宮、毛利 外: "超音波溶湯撹拌法によるアルミニウム合金溶湯中での安定酸化物の生成複合化" 日本金属学会誌. 62巻・6号. 570-576 (1998)
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[Publications] 恒川、奥宮、毛利 外: "発熱反応を利用した超音波渦流撹拌によるアルミナ粒子の複合化" 日本鋳造工学会誌. 69巻・7号. 578-584 (1997)
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[Publications] Tsunekawa, Okumiya et al: "Melt stirring Process with Ultrasonic Vibration for the Preparation of Al_2O_3 Particle/AL-Mg Composite Slurry" Proc.4th Decennial International Conference on Solidification Processing(SP97). 97-100 (1997)
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[Publications] Tsunekawa, Okumiya et al: "Incorporation of Alumina Particles with Different Shapes and Sizes into Molten Aluminum Alloy by Melt Stirring with Ultrasonic Vibration" Materials Transactions, JIM. 38巻・3号. 232-239 (1997)
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[Publications] 恒川、奥宮、毛利 外: "超音波漏流撹拌によるアルミニウム溶湯へのアルミナ粒子の複合化" 日本鋳造工学会誌. 68巻・11号. 969-974 (1996)