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1998 Fiscal Year Annual Research Report

セラミックス分離膜用の高配向性多孔質膜基材の製造法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 08555181
Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

横田 俊幸  山形大学, 工学部, 教授 (90007005)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高畑 保之  山形大学, 工学部, 助手 (00163303)
Keywordsセラミックス分離膜 / 膜基材 / 凍結乾燥法 / 多孔質セラミックス / 多孔質マグネシア / 高配向性多孔質セラミックス
Research Abstract

高配向性多孔質マグネシア構造体の製造過程における変形およびクラック生成に関する検討
本研究では,硫酸マグネシウム水溶液を原料とし,これを円筒形のセルに取り,一方向凝固させ,氷を昇華させて細孔の方向性を制御した乾燥体を作り,これを仮焼,焼成し多孔質マグネシアを製造する方法について検討した.ここで,最終的に得られる焼結体に,変形が生じ,クラックが生成することが観察された.クラックの生成は,焼結体の機械的強度を弱めるため,その生成を防止しなければならない.焼結体の変形とは,凍結開始面と終了面の大きさが異なり,円筒形にならず台形となってしまうことである.この両者は,いずれも,原料水溶液から固相が生成する過程にその原因がある.
クラックの生成は次のようにして起こる.凍結セルの金属下面を冷却するさい,凍結面のあちこちで固相生成のための種晶が発生し,それが生長して各固相面が接触し,その界面に結晶相の不連続な部分が形成される.この凍結体を乾燥すると,結晶相の不連続部にクラックが生成する.このクラックは,その後の仮焼,焼成の熱処理によって消滅せず,かえってクラックは大きくなった.
変形は次のようにして起こる.凍結面に固相が形成されたのち,上部に向かって固相が生長するさい,セル中心部とセル外周部とで冷却速度に差があり,塩の析出速度が遅い場合,析出する塩の量は外周部に比べ中心部の方が多くなり,またセル上部に析出する塩の量が下部に比べ少なく異なる.このような条件下では,凍結体内で金属塩の析出量に偏りが生じ,その乾燥体は変形する.この変形が生じた乾燥体は,その後の熱処理によって変形がより助長された.
上記のような観察結果から,クラックおよび変形が乾燥体中に生成しないようにするため,次のような凍結操作を行った.まず,凍結セルとして,セル下面の真鍮製冷却面の中心に直径3mm,長さ50mmの伝熱部を設ける.この伝熱部下部の10mmを液体窒素に浸し,セル冷却面の中心に固相を析出させ,中心から外周部に連続的に固相を析出させる.底面に一様に固相が析出した後は,冷却面全体を液体窒素に浸して底面から上面へ一方向に素早く凝固させる.ここで,原料の金属塩水溶液を予め冷却しておくと,一方向凝固を素早く,一様に起こすことができる.
上記のようにして作製した乾燥体および仮焼体から,クラックおよび変形の無い,円筒形状のきれいな多孔質焼結体が得られた.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 横田俊幸,他3名: "高気孔率多孔質セラミックスの製造法" 化学工学論文集. 25・1. 126-129 (1999)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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