1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08555204
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 昭雄 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30115844)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千田 修治 日東電工メディカル事業部, 主任研究員
梶山 慎一郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20243496)
福崎 英一郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40273594)
|
Keywords | 酵素反応 / ペルオキシダーゼ / ラッカーゼ / 抗菌剤 / 粘着剤 / 界面活性剤 / イソオイゲノール |
Research Abstract |
イソオイゲノールPOD反応物を活性薬剤として採用し、抗菌性粘着剤を試作した。試作品は粘着テープおよび薬剤単体の両方で抗菌性を評価した。ベース粘着剤としてHPAO,PANTA,PAOB,NITTOを用いた。また、イソオイゲノールPOD反応物を活性薬剤として採用し、抗菌性粘着テープを試作し、バクテリアに対しての抗菌活性試験を行った。ベース粘着剤として、HPAO,PANTA,PAOB,NITTO4種を検討した。まず、抗菌剤の濃度検討を行ったところ、粘着剤に対しイソオイゲノールPOD反応物10%以下では抗菌性がほとんど認められなかった。そこで、イソオイゲノールPOD反応物の割合を粘着剤に対して20%にしたところ、Staphyrococuss aureusに対して抗菌性が認められた。一方、イソオイゲノールPOD反応物が疎水性であるために培地へ浸透しにくいことが抗菌性が認められない理由のひとつと考え、界面活性剤の添加効果に関しても検討した。培地への浸透性を上げるために界面活性剤を混ぜたテープも試作した。これらのテープを作るとき、Tween20またはTween80を粘着剤に加えると、すべての粘着剤で相分離をおこしてしまい、テープに均一に塗ることができなかった(HPAOについては相分離が激しく、試作テープを作れなかった)。これは、芳香族イソシアネート系架橋剤であるC/L原液とTween20やTween80が反応するためと考えられた。粘着剤の違いによる成育阻止帯を比べると、PAOBが大きさ、透明度ともに最も良好だった。また界面活性剤含有テープについて抗菌試験を行うと、Tween20含有テープにおいて抗菌性の向上が認められた。特に、PANTAをベース粘着剤とした場合その効果が顕著であった。
|