1996 Fiscal Year Annual Research Report
食品アレルギー誘発物質の検索とアレルギー低誘発性・アレルギー抑制食品の開発研究
Project/Area Number |
08556020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Section | 試験 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飴谷 彰夫 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (50201900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜井 稔夫 雪印乳業株式会社, 技術研究所, 研究員
上野川 修一 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50011945)
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Keywords | 環境物質 / T細胞 / 細胞増殖 / サイトカイン / 食品アレルギー |
Research Abstract |
現在は使用されていないが過去の使用のため環境中に存在している化学物質を中心として,免疫系に与える影響を解析した.物質としては,β-ベンゼンヘキサクロライド(β-BHC),P,P'-ジクロロジフェニルジクロロエチレン(DDE),2,4,6-トリクロロフェニルエーテル(CNP)のほか,D-α-アミノベンジルペニシリン(Amp),o-アセチルクエン酸トリブチルエステル(ATBC)を選んだ.まず,in vitroにおけるマウスT細胞の増殖とサイトカイン産生に与える影響を調べた.C3H/Heをα_<s1>-カゼインで免疫し,リンパ節を回収し,抗原存在下で各種化学物質を加えて培養した.その結果,20ppm以上のCNPおよびDDEが,T細胞増殖を強く阻害することが判明した.ATBCは可塑剤であり,培養に用いるプラスチック器具への影響が細胞応答に影響したようである.培養上清中に分泌されるサイトカインとして,インターロイキン2(IL-2)のほか,IL-4,IL-10およびインターフェロンγ(IFN-γ)の量を定量した.どのサイトカイン分泌も物質によって,上昇,阻害,濃度によって上昇と阻害の両方,影響なしなどの複雑な効果が認められた.各種物質が毒性をもつ場合でも,サイトカイン産生に対して必ずしも阻害するだけではなく,細胞膜に損傷を与えて分泌を促すこともありうる.したがって,阻害および促進の両者の効果のため,複雑な影響が認められたと考えられる.以上の実験系は,すでに活性化されたリンパ球に与える影響を調べるものである.そこで,抗原未感作リンパ球に与える影響を調べる実験系が,アレルギーの発症に与える影響を調べるのにより適すると考え,別のin vitro実験系を作製している.また化学物質を動物に投与し,抗体産生に与える影替を調べる実験系を組み立てつつある.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Nakajima et al.: "Establishment and characterization of αs_1-casein-specific T cell lines from patients allergic to cow's milk:Unexpected higher frequency of CD8^+ T-cell lines" J.Allergy Clin.Immunol.97. 1342-1349 (1996)
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[Publications] Y.Yashizawa et al.: "In vivo macrophage-stimulation activity of the enzyme-degraded water-soluble polysaocharide fraction from a marine glga(Gracilaria verrucose)" Biotech.Biosci.Biochem.60. 1667-1671 (1996)
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[Publications] Y.Takahashi et al.: "The direct cloning of the immunoglobulin V_H genes from primary cultured B cells specific for a short peptide" J.Biotechnol.49. 201-210 (1996)
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[Publications] K.D.Moudgil et al.: "Antigen processing and T cell repertoires as crucial aleatory features in induction of autoimmunity" J.Autoimmunity. 9. 227-234 (1996)
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[Publications] A.Ametani et al.: "Effects of chemicals on the immune response" Animal Cell Technology:Basic & Appdied Aspects. 9(印刷中).
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[Publications] 飴谷章夫: "「メディカル用語ライブラリー免疫疾患」より(2)ヘルパーT細胞サブセット:Th1とTh2)の項目" 羊土社(小池隆夫,宮坂信之,山本一彦編), 196 (1996)