1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08556040
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Research Institution | 東京水産大学 |
Principal Investigator |
矢田 貞美 東京水産大学, 水産学部, 教授 (60230249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 勝善 東京水産大学, 水産学部, 助手 (70262342)
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Keywords | 種苗幼魚 / 大小仕分け / フグ / 魚数計 / 体形 |
Research Abstract |
タイ等では噴水式回転ロールにより高精度に大小仕分けできたが、フグに関する研究例はない。フグは、体形が柔軟で丸みを帯びていること、腹腔が水中では膨張して一定の体形・体高を保持しているが、大気中では縮減し、また体外刺激により急激に増減するなどの体形的特徴が原因で、機械的な大小仕分けは困難であった。本年度は、フグ種苗幼魚の大小仕分け機構について検討し、次に試作魚数計のシーケンスシステムの効率化を試みた。 [方法] 魚体は、傾斜7度の並列同方向回転する2本のロール間隙が上端から下端まで漸次、拡大する一対のロール間を滑降・落下する。回転ロール上方からの散水で同ロール外周を水膜で被覆することにより、魚体の回転ロール間の接触抵抗及び刺激を抑制しながら大小仕分けする状況のビデオ画像を撮影・解析した。 なお、体長3〜5cmのミドリフグを供試した。 [結果] フグ鰓部の断面は、骨格に起因して疑似長方形であるが、体側が湾曲する体形的特徴のためロール間隙におけるロールと接触する魚体の面積は、体高の狭持より体幅の狭持の方が小さくて、安定しない。このため、ロール間に体幅を狭持された魚体は体高を狭持されるかロール間を滑降中に体高を狭持された。落下位置における体高はロール間隙よりより13.6〜18.5%広く、ロール間隙に対して5cm以下に仕分けられた。ロール間で体高が狭持され落下する際の魚体の回転機構に関する理論式を提案した。 次に、2吸引室による試作魚数計のシーケンスシステムの高能率化を試みたが、吸引・排出の各電動バルブの開閉時の作動速度の制約から、試作魚数計の計数能率は時間当たり約4,800尾が上限であった。
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Research Products
(1 results)