1998 Fiscal Year Annual Research Report
伴侶動物における神経疾患克服のための新たなアプローチ
| Project/Area Number |
08556052
|
|---|
| Research Institution | YAMAGUCHI UNIVERSITY |
|---|
Principal Investigator |
徳力 幹彦 山口大学, 農学部, 教授 (60012001)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨澤 伸行 岩手大学, 農学部, 助教授 (00217530)
田浦 保穂 山口大学, 農学部, 教授 (80163153)
大橋 文人 大阪府立大学, 農学部, 教授 (10126013)
小川 博之 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30012016)
遠山 稿二郎 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (10129033)
|
|---|
| Keywords | 伴侶動物 / 神経疾患 / 高齢動物 / データベース |
|---|
| Research Abstract |
本研究の第一の目的である、伴侶動物における高齢化に伴う神経疾患の現状を正確に把握するためのデータベース構築については、以下の段階まで達し、当初の目的を達成できた。
獣医臨床分野の研究分担者により、データベースデザインにおける最も重要な抽出項目の選定を吟味・決定した。これに基づき、データベースのシステムを試験的に運用することを目的に、各臨床機関で蓄積している高齢動物の神経疾患に関する情報を電子化し、入力からデータ検索が行える簡易データベースを構築することができた(120件)。現時点では、試験運用との位置づけで、データベース管理ソフトとしてファイルメーカPro(4.0)を使用し、インターネット上で公開することとした。本ソフトにはウェップ上での公開に関する必要な機能が初歩的ながら備わっており、全てのアクセス者は検索することができる。また、パスワード方式により認証された者(主に研究グループ会員など)には、データ入力の権限を与えることが可能である。このことにより、様々な獣医医療の臨床データ・治療経験に関する情報を全国レベルで共有し、人医学領域の研究者にも、高齢伴侶動物の疾患に関する情報として提供できる、試験的ではあるが具体的なネットワーク、情報収集管理、利用システムの基礎を作り上げることができたものと考える。また、今後、データ量が増加した場合には、より高度なタスクを行えるOracleを使用することにし、その場合の具体的問題点についての基礎的な検討を実施した。
獣医医療高度化のモデルとして末梢神経同種移植に関しては、ビーグル犬を使用し、b-FGFを併用して、末梢神経同種移植を実施し、形態学的・電気生理学的に解析した結果、軸索再生が促進される可能性が高いことを明らかにした。また、高齢マーモセットにおける聴覚障害についても実験的知見を得た。
|
-
[Publications] HARADA,T.,TOKURIKI: "Age-related changes in the brain-stem auditory evoked…" Hearing Res.in press.
-
[Publications] UTUGISAKA,K.,TOHGI,H ;: "Familial amyloid polyneuropathy related to transthy retin…" Muscle & Nerve. 21(12). 1783-1785 (1998)
-
[Publications] IDE,C.TOHYAMA,K.: "Long acelluar nerve transplants for allogenic…" Exp.Neurol.154. 99-112 (1998)
-
[Publications] HASEGAWA,T., …HARIGAYA,T.: "Linear SRY transcript in equinetestis" J.Vet.Med.Sci.61(1). 97-100 (1999)
-
[Publications] MASUMI,S.,OHTA,M.…: "Characteristics of nitrogen metabolism in rats …" Toxicol.(in press).
-
[Publications] SUZUKI,T.,…TOMIZAWA,N.: "A possible role of nitric oxide formation in the …" J.Vet.Med.Sci.60(6). 691-697 (1998)
-
[Publications] 内野富弥他: "イヌ・ネコの疾病統計-1990〜1997年の動向-" 株式会社インターズー, 191 (1999)
