1998 Fiscal Year Annual Research Report
バイオセンサーによる概日リズムのリアルタイムモニタリング装置-水晶振動子を用いた免疫センサーによる神経伝達物質の測定-
Project/Area Number |
08557007
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡村 均 神戸大学, 医学部, 教授 (60158813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 慎一 山口大学, 理学部, 教授 (10274151)
篠原 寛明 岡山大学, 工学部, 助教授 (60178887)
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Keywords | 細胞培養 / Rat1 / ルシフェラーゼ / 視交叉上核 / 時計遺伝子 / ピリオド遺伝子 / サーカディアンリズム / フォトン検出装置 |
Research Abstract |
先年度発見したmPer1に続き、ショウジョウバエperiodホモローグであるマウス時計遺伝子mPer2,mPer3を世界で初めてのクローニングした。mPer2は、mPer1と同じく、リズム中枢のある視交叉上核で昼は強く発現し、夜はほとんど発現しないが、そのピーク時間は約4時間ずれていた(Genes Cells,1998).もちろん、恒常暗条件下でもこのリズミック名発現は検出された。続いて発見したmPer3の発現パターンは、明暗条件下でも、恒常暗条件下でも、昼に広くなだらかなピークのある発現を示し、夜でも発現量が減るが確実に発現し、mPer1,mPer2と異なるパターンであった(EMBOJ,1998)。培養細胞上でリズムを検出する系を作成した。即ち、ラット線維芽細胞系Rat1で50%血清処置を行うと、時計遺伝子であるrPer1,rPer2,rPer3がリズミックに発現する事を見出した。この細胞に、mPer1のプロモーターとルシフェラーゼを融合したものをトランスフェクションした細胞を作成し、高感度フォトン検出装置を用いて、ルシフェラーゼの発現を細胞レベルで連続的に検索した。そうすると、血清処置後、一部の細胞は、20時間から28時間の周期で蛍光強度の発現変動を検出した。ごく最近、mPer1とへテロダイマーを形成する哺乳類Timelessのクローニングにも成功し(Genes Ce11s,1999)、核の中での存在を確認した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Shinohara,K.: "Luminance-dependent decrease invasoactive intestinal polypeptide in the suprachiasmatic nucleus." Neurosci.Lett.251巻. 21-24 (1998)
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[Publications] Shinohara,K.: "Phase dependent response of vasoactive intestinal polypeptide to light and darkness in the suprachiasmatic nucleus." Neurosci.Res.(In press).
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[Publications] Takumi T.: "A New mammalian period gene predominantly expressed in the suprachiasmatic nucleus." Genes Cells. 3巻. 167-176 (1998)
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[Publications] Takumi T.: "A light independent oscillatory gene mPer3 in mouse SCN and OVLT." EMBO J.17巻. 4753-4759 (1998)
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[Publications] Takumi,T.: "A mammalian ortholog of Drosophila timeless,highly expressed in SCN and retina,forms a complex with mPER1" Genes Cells. 4巻. 67-75 (1999)
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[Publications] 篠原寛明: "水晶振動子マイクロバランスを用いる動物細胞の接着・増殖モニタリングとその応用" Electrochemistry. 67巻・3号. 280-284 (1999)
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[Publications] 海老原史樹文: "生物時計の分子生物学" シュプリンガー・フェアラーク東京, 201 (1999)