1998 Fiscal Year Annual Research Report
インターフェロン授与後のメタロチオネイン誘導によるC型慢性肝炎の治療
Project/Area Number |
08557010
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
森 昌朋 群馬大学, 医学部, 教授 (80174382)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長嶺 竹明 群馬大学, 医学部, 教授 (90180520)
鈴木 慶二 群馬大学, 医学部, 教授 (40008313)
佐藤 政男 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (20045743)
|
Keywords | インターフェロン / 亜鉛 / メタロチオネインmRNA / C型肝炎ウィルス |
Research Abstract |
C型慢性肝炎に対するインターフェロン+亜鉛併用療法の臨床的、基礎的研究を行った。 臨床的検討:難治性(グループ1)のC型慢性肝炎患者15名に対し、インターフェロン600-1000万単位(2週間連投、その後3回/週、22週間)投与し、同時にポラプレジンク150g/日の経口投与を併用した。その結果7名(46.7%)が完治したが、従来の成績に比較し著効率は約2倍となった。現在、対象を83例に増やして同併用療法の有用性について臨床研究が進行中であり、本年中に成績が集計される予定である。 基礎的検討:インターフェロン治療を行ったC型慢性肝炎83例について、インターフェロン治療前後における肝組織中のC型肝炎ウイルス(HCV)の変動を免疫組織化学的に検索した。その結果、HCV免疫染色の染色性強度(平均値)は1.0から0.8に減少したことから、はインターフェロン治療によって肝臓のHCVは減少することが確認できた。 さらにインターフェロン治療によって肝臓におけるメタロチオネインmRNA染色性強度(INSH法)は1.5から1.9に増加した。メタロチオネインmRNAの発現はI,IIとも同程度に増強することを確認した。以上の成績より、インターフェロンはHCVへの直接作用に加え、肝臓のメタロチオネインmRNA発現を促進することが示唆された。
|
-
[Publications] Nagamine T,et al: "Thrombocytopenia associated with hepatitis C viral infection" Journal of Hepatology. 24. 135-140 (1996)
-
[Publications] Nagamine T,et al: "The possible role of zinc and metallothionein in the liver on the Herapenitic effect of INF-α to hepatitis C patients" Biological Trace Element Research. 58. 65-76 (1997)
-
[Publications] Kakizaki S,Nagamine T,et al: "The natural history of Untreated hepatocellular carcinoma" Int J Clin Oncol. 3. 299-303 (1988)
-
[Publications] Takagi H,Nagamine T,et al: "Accidental transmission of Hev and treatment with interferon" J Gastroenterogy Hepatology. 13. 238-243 (1998)
-
[Publications] Waalkes M,Nagamine T,et al: "Metallothionein IV" Klassen C(ed),Bivkhauser Verlag Basel, (1999)