1996 Fiscal Year Annual Research Report
内分泌細胞としての脂肪細胞-その個体における役割-
Project/Area Number |
08557063
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Section | 試験 |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
春日 雅人 神戸大学, 医学部, 教授 (50161047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀越 大能 三共株式会社, 第一生物研究所, 所次長
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Keywords | アデノウィルスベクター / PPARγ2 / PCR-SSCP |
Research Abstract |
PPARγ2の個体における役割を明らかにする目的で実験を行っているが、そのノックアウトマウス作製に関しては各種の技術的問題で予定通りの進行はみられていない。また、各種の情報を結合すると、PPARγノックアウトマウスのホモは致死性とのことで、ノックアウトマウスの作製により初期の目的が達せられるか疑問である。こそで我々はPPARγ2遺伝子をアデノウィルスベクターを用いて培養細胞あるいは個体レベルで発現することとした。正常のPPARγ2、N端側のアミノ酸を100以上欠失したΔN PPARγ2(constitutive activeに働く)、C端側のアミノ酸を10欠失したΔC PPARγ2(dominant negativeに働くと考えられる)の3種類のconstructを作製し、アデノウィルスベクターに組み込み、現在その発現を検討中である。一方、このPPARγ2遺伝子の異常についてlipoatrohic diabetes並びにNIDDMで検討した。まず、ヒトのPPARγ2遺伝子をクローニングし、その結果、ヒトPPARγ2遺伝子は7つのエクソン6つのイントロンから成立していた。各エクソンをPCR法にて増幅し、SSCPにてその変異の有無を検討した。その結果、我々は3種類の遺伝子変異を見い出したが、いずれもコードするアミノ酸には影響を与えなかった。すなわち、PPARγ2遺伝子の変異がlipoatroohic diabbetesの原因とは考えにくいことが明らかとなった。またPPARγ2遺伝子の変異はNIDDMの発症にも大きな役割を果たしている可能性は低いことが明らかとなった。
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