1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08557082
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉田 純 名古屋大学, 医学部, 教授 (40158449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 正明 名古屋大学, 医学部, 助手 (70283439)
妹尾 久雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (40135380)
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Keywords | リポソーム / 臨床研究 / 脳腫瘍 / 遺伝子発現調節 |
Research Abstract |
昨年度の本研究で遺伝子導入用リポソームに包埋するプラスミドの大量調製法と純度検定法を確立したが、本年度はこのプラスミドを用いてGLP下でのリポソームの調製を行った。性状、pH、浸透圧比、純度試練、発熱物質試験、無菌試験、生物活性、規格定量の項目を設け、すべての条件をクリアすることができた。さらに調製された遺伝子包埋リポソームの粒度分布をレーザー光散乱法にて検討し、はぼ単一な粒度分布を示すことが確認された。この品質は臨床研究に充分足るものと考えられた。 次に遺伝子発現調節機構の開発研究においてまずはBluescriptをベースにHSP 70Bのpromoterでドライブされるインターフェロン-β発現プラスミドpBShsp-IFN-βを作製した。このプラスミドを磁性微粒子マグネタイトと同時にリポソームに包埋し、細胞内に導入後細胞をペレット状にして外から3850eの磁場を8時間あて再びシャーレにまき直した。40時間後インターフェロン-βの産生量をEIAにて測定し、10〜20IU/ml程度のインターフェロン-βの発現を確認した。またアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクタープラスミドpVLacZをベースにpVtetO-LavZとpVrtTAを調製し、リポソーム法にてヒトグリオーマ細胞に遺伝子導入し、ドキシサイクリンによる発現状況を観察した。ヒトグリオーマ細胞ではpVtetO-LavZとpVrtTAの比が1:50ないしは1:100で最も発現量が高いことがわかった。またこのときのバックグラウンドはわずかであった。さらにAAVベクターはアデノウイルスの持つE1及びE4蛋白発現ベクターを同時にリポソームにて遺伝子導入することで発現効率が数十から数千倍に高まることが確認された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Wakabayashi T et al: "Antitumor activity of recombinant human tumor recrosis factor-α(rH-TNFα) and liposome-entrapped rH-TNFα." Neurologia medico-chiruugica. 37. 739-746 (1997)
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[Publications] Ohta S et al: "Augmentation of anti-Fas antibody-mediated apoptosis on human glioma cells by liposomes associated with the anbtibody." J Neuro-Oncology. 35. 7-11 (1997)
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[Publications] Yoshida J: "Molecular neurosurgery using gene therapy to treat malignant glioma" Nagoya J.MedScience. 59. 97-105 (1997)
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[Publications] Yoshida J et al: "Cytolysis of malignant glioma cells by lymphokine-activated killer cells combined with anti-CD3/antiglioma bifunctional antibody and tumor necrosis factor-α." J Surg Oncol. 62. 177-182 (1996)