1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08557086
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
横串 算敏 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (20145593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 寛志 札幌医科大学, 医学部, 助手 (30228093)
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Keywords | 凍結路面 / 義足 / 義足膝継手 / 大腿義足 / 歩行分析 / Bouncing Knee / 歩行解析 / 歩容 |
Research Abstract |
初年度の研究によって、健常者では凍結路面での歩行時には、立脚相でも通常の歩行よりも膝関節を屈曲して歩行しており、現在市販されている義足膝継手では、荷重する時には完全伸展しており、重心位置が高く危険な状態にあることが明確となった。凍結路面に適した膝継手の開発が必要であり、特に立脚相でも膝屈曲を適度に許すものが必要不可欠であると言えた。 二年目の研究は、初年度の研究成果を基に大腿切断者が凍結路面での歩行時に、健常者と同じ膝関節角度をとるために必要な機能を明確にした。それらの情報を基に一次試作モデルを作製し、その一次試作モデル装着時での大腿義足歩行評価を行った。通常歩行の設定では、市販膝継手の最も高機能の膝継手と同等の機能を発揮し、凍結路用の設定では、従来の膝継手に見られないような健常者に類似した歩行パターンと装着者の良好な使用感を得ることができた。しかし現時点では、通常の歩行の設定と凍結路面の設定が全く異なっており、路面状態に応じて外部からの調整作業が必要である。通常の歩行と凍結路面での設定を外部からの調整なしに自動的に設定できる機能が必要不可欠であるといえた。 三年目の研究は、一次試作モデルでの問題点となった通常の設定と凍結路面での歩行の設定を変えなくても自動的に設定できるように、立脚相の制御を油圧シリンダー、遊脚相の制御を空圧シリンダーのマイクロコンピュータ制御とそれぞれ独立させた二次モデルを作製した。被験者を使った歩行分析結果では、市販の膝継手よりもはるかに良好な結果を得ることができ、二次モデルが市販されている膝継手よりも凍結路面に適した膝継手といえる。
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