1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08557105
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
石川 烈 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10014151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 榮一 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (20242208)
木下 淳博 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (10242207)
小田 茂 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (70160869)
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Keywords | BMP / bone morphogenetic protein / 骨形成因子 / 骨誘導因子 / 再生治療 / 歯周組織再生 / 根分岐部病変 / ポリ乳酸ポリグリコール酸共重合体 |
Research Abstract |
BCP(二相性リン酸カルシウム)等三種のセラミックスを担体としてrhBMP-2をラット背部皮下へ埋植し,異所性骨形成の組織学的差異を観察した。BCP-BMP群では,4例全例で骨様組織が形成され,4例中2例で層板構造を有する新生骨組織の形成が観察されたが,対照群においては骨様組織の形成は観察されなかった。 ラット下顎骨に作製した骨欠損に、rhBMP-2/PLGAゼラチンスポンジ(PGS)を埋植し、4週後に屠殺して組織学的評価を行った。 実験群においては8症中全例でかなりの量の新生骨形成が確認されたが、対照群ではわずかであった。組織計測の結果、rhBMP-2埋植群で,有意に多くの新生骨形成が認められた. ビーグル犬6頭の下顎左右第2,3,4前臼歯,貫通型の外科的歯周組織欠損を作製し,実験群にはrhBMP-2/PGSを,対照群にはPGSのみを埋植した.10週後に屠殺し,脱灰パラフィン連続切片を作製して,組織学的評価を行った.実験群の多くの標本では,分岐部内のほぼ全域が新生骨で満たされていた.組織計測の結果,新生骨および結合組織性付着の形成量に関して,実験群の方が有意に大きな値を示した.セメント質形成量については両群間に有意差が認められなかった.実験群対照群ともに,新生骨が多量に形成された標本においては骨性癒着が観察された. アカゲザル下顎第一,第二大臼歯に,上記ビーグル犬と同様の処置を行い,12週後に屠殺し,通法通り,脱灰パラフィン連続切片を作製し,組織学的評価を行った.組織計測の結果,新生骨の形成量に関して,実験群の方が有意に大きな値を示したが,実験群における分岐部の完全閉鎖は12歯中2歯のみで認められた(対照群12歯中1歯).骨性癒着は認められなかった. 以上より,rhBMP-2は異所性骨形成能を有し,歯周組織欠損においても組織再生を促進することが示された.
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[Publications] Higuchi T et al.: "Bone Regeneration by Recombinant Human Bone Morphogenetic Protein-2(rhBMP-2)in Rat Mandibular Defects." Journal of Periodontology. 70. in press (1999)
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[Publications] Oda S et al.: "Ectopic Bone Formation by Biphasic Calcium Phosphate(BCP)Combined with Recombinant Human Bone Morphogenetic Protein-2(rhBMP-2)." Journal of Medical and Dental Sciences. 44・3. 53-62 (1997)
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[Publications] Kinoshita A et al.: "Periodontal Regeneration by Application of rhBMP-2 to Horizontal Circumferential Defects Created by Experimental Periodontitis in Beagle Dogs." J Periodontol. 68・2. 103-109 (1997)
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[Publications] Ishikawa I et al.: "Cervical Cemental Tears in Older Patients with Adult Periodontitis.Case Reports." J Periodontol. 67・1. 15-20 (1996)
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[Publications] 石川 烈 他: "Recombinant Human Bone Morphogenetic Protein-2の歯周組織に対する影響" 炎症. 16・3. 181-185 (1996)
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[Publications] 小田 茂 他: "二相性リン酸カルシウム(Biphasic Calcium Phosphate)を担体としたリコンビナント BMP-2(rhBMP-2)の異所性骨形成能について" 口腔病学会雑誌. 63. 468-477 (1996)
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[Publications] 小田 茂 他: "別冊ザ・クインテッセンス 臨床家のための矯正YEAR BOOK 98 骨誘導システムの開発 rhBMP-2の歯周組織再生療法への応用" クインテッセンス出版, 291 (1998)
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[Publications] 石川 烈 他: "歯周病学" 永末書店, 296 (1996)