1996 Fiscal Year Annual Research Report
含硫黄環境汚染物質を高効率に吸収同化するトランスジェニック植物の分子育種
Project/Area Number |
08557127
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 試験 |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
斉藤 和季 千葉大学, 薬学部, 教授 (00146705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野路 征昭 千葉大学, 薬学部, 助手 (80271534)
山崎 真巳 千葉大学, 薬学部, 講師 (70222370)
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Keywords | 硫黄同化 / イオントランスポーター / クローニング |
Research Abstract |
【目的】高等植物は硫黄源として根から硫酸を取り込み、システイン、メチオニンなどの含硫アミノ酸に加え、様々な含硫黄二次代謝産物を生合成する。これまで演者らは、根における硫酸イオンの取り込みに関わる硫酸イオントランスポーターのmRNA発現量が硫酸イオン欠乏条件下で増大することを明らかにした。本研究では、硫酸イオントランスポーターの遺伝子発現制御機構を明らかにすることを目的として、シロイヌナズナからの遺伝子の単離と解析を行った。 【方法・結果】演者らによりシロイヌナズナには配列の異なる硫酸イオントランスポーター遺伝子が3種存在することが明らかにされている。[1]。これらのうち硫酸イオン欠乏に対し最も強く応答するAST68について、シロイヌナズナ・ゲノミックライブラリー10万クローンのスクリーニングを行い、10個の陽性クローンを得た。サザンブロット分析によりAST68はゲノム中に1コピー存在することが明らかにされ、RI(Recombinant Inbred)ラインを用いたRFLPの結果、第5染色体の上部にマップされた。AST68のコード領域を含む7.0kbの遺伝子断片をpBluescriptIISK-にサブクローニングし塩基配列の決定を行った。その結果、AST68のコード領域約4kbは、9個のイントロンと10個のエキソンで構成されていた。また、プライマー伸長により、転写開始点は翻訳開始コドンの285bp上流に存在していることが明らかになった。
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[Publications] Mami Yamazaki,et.al.,: "Transgenic fertile Scoparia dulcis L.,a folk medicinal plant,conterred with a herbicide-resistant trait using an Ri binary vector" Plant Cell Reports. 15. 317-321 (1996)