1997 Fiscal Year Annual Research Report
被曝線量低減のための半導体アレイ式医療用X線撮像装置の開発
Project/Area Number |
08557140
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
金森 仁志 福井工業大学, 工学部, 教授 (70027770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 敏幸 (株)島津製作所, 基盤研究所, 主任研究員84
滝川 厚 広島県友保険福祉短期大学, 助教授 (80197227)
窪田 英明 大阪大学, 医学部, 助手 (30234496)
松本 政雄 大阪大学, 医学部, 助教授 (50149944)
中森 伸行 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (20107353)
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Keywords | 医用X線画像 / 半導体アレイ / CdTe半導体検出器 / 被曝線量 / 画質 / 散乱線除去用グリッド |
Research Abstract |
1.CdTe結晶の引き上げ法をVertical Gradient Field法から、Traveling Heat Methodに改めた結果、均一性と経年変化特性を改良できて、より安定なアレイ検出器を作成することに成功した。 2.Clドープ基板のCdTe検出器で約3000画素の検出器アレイを作製し、胸部ディジタル画像を作った。この装置の空間分解能は従来の増感紙・フィルム系よりも劣っていたが、これはセンサーの配列と安定性、装置の振動等の要因を改良すれば改善される可能性がある。この装置の濃度分解能はすべてのフィルム濃度上で増感紙・フィルム系よりも優れており、画像処理として採用しているダイナミックレンジ圧縮処理の有用性を示している。 3.CdZnTe半導体検出器を用いて、骨密度測定用X線装置(管電圧50-150kV)と乳房撮影用X線装置(管電圧25-35kV)から発生するX線スペクトルの測定法を検討し、実用化に一歩近づけた。 4.われわれのグループは、以前に、散乱X線と一次X線(直接線)のスペクトルを分離させて測定する方法を考案した。この方法で分離測定したスペクトルから、グリッドの性能を表す指数を求めた。 5.グリッドを用いても除去できない小角度散乱X線スペクトルを測定し、この効果も無視できないことを確かめた。 6.蛍光量計を用いて、散乱X線と一次線を分離して測定し、4.の結果を確かめた。 7.増感紙・フィルム系のMTFの管電圧依存性を測定した結果、増感紙が厚い場合には、従来のRossmannの説ではなくて、新しい考えを入れねばならないことを提案した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 滝川 厚: "CdZnTe検出器を用いた骨密度測定装置のX線スペクトル測定" 日本写真学会雑誌. 60・3. 196-199 (1997)
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[Publications] H. Arimura: "Tube voltage dependence of modulation transfer function for a rare-earth screan-film system" 日本写真学会雑誌. 60・3. 177-181 (1997)
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[Publications] 尾崎 吉明: "検出能と撮影能率を考慮した軟X線写真の最適撮影条件" 日本写真学会雑誌. 60・3. 189-195 (1997)
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[Publications] M. Matsumoto: "Direct measurement of mammographic x-ray spectra using CaZnTe detector" Medical Physics. 24・6. 1026 (1997)
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[Publications] H. Kanamori: "Edge enhancement effect of radiograbhs" Medical & Biological Engineering & Computing. 35・S2. 1143 (1997)
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[Publications] H. Arimura: "Comparison of Wiener Speetra of quantum mottle for screen-film system with modulation transfer functions" SPIE Proceedings.3336(印刷中). 9 (1998)