1997 Fiscal Year Annual Research Report
機器組込み型ソフトウェア開発のための設計・検証システムの構築
Project/Area Number |
08558034
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
阿草 清滋 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90026360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手嶋 茂晴 (株)豊田中央研究所ソフトウェア研究室, 研究員
濱口 毅 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90273284)
山本 晋一郎 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (40240098)
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Keywords | 組込みシステム / リアルタイムシステム / シミュレーション / 最適化 / ソフトウェア文書 |
Research Abstract |
今年度は,昨年度の予備的な研究に引続き,以下の研究を行った。 1.設計言語とシミュレーション環境に関する研究 イベント駆動順序機械の相互接続によって,プログラムの操作的意味を与えることによって,設計言語を定義した。我々の設計言語では,時間成分を含むデータのためのデータ型,と設計パターンライブラリの導入によって,設計者にプログラムの実行遅延を意識することなく,実時間軸上のシステムの動作を記述することを可能にした。 自動車を対称にいくつかの制御ソフトウェアが我々の設計言語で簡潔に記述可能であることを確認した。 Mathworks社のMatlab/Simulinkをプラットホームとして,開発/シミュレーション環境を構築した。シミュレーションに関しては,被制御系からの帰還のない開ループの系を対象として,設計段階での機能確認に十分な精度でシミュレーション可能である。 2.ソフトウェア文書のオブジェクト構造の検討 関数仕様書とソースコードを対象に,構造化文書としての構造を明かにし,ソフトウェア文書データベースを試作した。 ソフトウェア文書データベースでは,ソフトウェア文書を構造化文書の形で保存する。ソフトウェアオブジェクトと構造化文書の文書要素が対応しており,ソフトウェアオブジェクトへの参照要求に対しては,構造化文書の中から対応する要素を返す。この機能を利用することによって,仕様書やソースコードでのオブジェクト単位での比較やバ-ジョン管理を可能にした。
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[Publications] 手嶋茂晴,稲森豊,阿草清滋: "実時間時系処理機能をもつ組み込み型制御システムプロトタイプ用設計言語の提案" 電子情報通信学会誌D-I. Vol.J80-D-I,No.8. 691-702 (1997)
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[Publications] 荒木円博,手嶋茂晴: "リンク自動付与機能を持つ技術文書サーバの開発手法" 情報処理学会第55回全国大会講演論文集. (3). 438-439 (1997)
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[Publications] 福安直樹,山本晋一郎,阿草清滋: "細粒度ソフトウェア・リポジトリに基づいたソースプログラムの安全な変更" 日本ソフトウェア科学会第14回大会論文集. 601-604 (1997)
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[Publications] 岩本奈美,山本晋一郎,阿草清滋: "関数スライサによるプログラム部品抽出手法とその応用" 情報処理学会研究報告. 97-SE-115. 25-32 (1997)
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[Publications] 小西智久,山本晋一郎,濱口毅,阿草清滋: "入力ドメイン解析に基づく自動テストデータ生成とそれを用いたテストツールの開発" ソフトウェア工学の基礎IV日本ソフトウェア科学会FOSE‘97. 107-110 (1997)
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[Publications] 蜂巣吉成,山本晋一郎,阿草清滋: "コンポーネントウェア時代の最適化" ウィンターワークショップ・イン・恵那論文集. 23-24 (1997)