1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08558038
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Section | 試験 |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
澤田 純男 京都大学, 工学研究科, 助教授 (70187293)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香川 敬生 (財)大阪土質試験所, 研究員
盛川 仁 京都大学, 工学研究科, 助手 (60273463)
清野 純史 山口大学, 工学部, 助教授 (00161597)
佐藤 忠信 京都大学, 防災研究所, 教授 (00027294)
土岐 憲三 京都大学, 工学研究科, 教授 (10027229)
|
Keywords | 液状化 / 5イフライン / 地盤流動 / 永久変位 / サーボ速度計 |
Research Abstract |
ライフラインの地震被害で最も問題となる地中埋設管などの被害は,地震動そのものによって被害を受ける場合は少なく,その大部分は液状化現象や地滑りなどによる地盤変状によるものである.したがってライフライン施設の地震被害の早期発見は,地震動の大きさを知ることもさることながら,各地点における地盤変状や地盤の永久変位量を検知することが重要となる.しかしながら現在配置されている地震計の出力をそのまま解析しているだけでは,地盤の永久変位量を測定することはできない.しかし,近年サーボ型の速度計が配置されるようになってきている.このサーボ型の速度計は測定できる周波数範囲が数10Hzから0.02Hz程度と非常に広いため,特に低周波数領域で従来の加速度計より優れた地震計といえる. 本研究では,サーボ型速度計の低周波数領域の優れた測定能力を生かして,地盤の永久変位量を実用的な精度で推定する方法を開発することである.これを実現するために,(1)サーボ型速度計の信頼できる周波数領域の再検討,(2)ディジタル化の単位と精度の関係の検討,(3)ドリフトの処理法の開発,(4)地震計が傾斜した場合の検知方法の検討などが必要となる. 平成8年度は,研究の初年度として, (1)センサーの動作をシミュレーションし,永久変位が生じる入力地震動に対するセンサー出力を単純に積分して求めた変位と,入力した永久変位と比較した. (2)最小感度,ディジタル化の際の感度劣化による影響をシミュレーション結果に反映させ,推定永久変位に対する影響を検討した. (3)センサーが傾斜した場合の出力波形の数値シミュレーションによって調べ,これによって推定永久変位にどの程度影響するか調べた. さらに,振動台実験を実施するための準備をおこなった.
|