1996 Fiscal Year Annual Research Report
炭酸カリ/活性炭系の固定床CO_2捕捉剤の開発と煙道ガスへの応用技術の研究
Project/Area Number |
08558066
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Section | 試験 |
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
林 弘 徳島大学, 工学部, 教授 (00035627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 晋一 (株)四国総合研究所, 化学技術部, 副首席研究員
杉山 茂 徳島大学, 工学部, 講師 (70175404)
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Keywords | 炭酸カリ / 活性炭 / 湿性二酸化炭素 / 煙道ガス / 固定床サイクル / ベンチ・スケール試験 |
Research Abstract |
石炭火力発電所の煙道ガスには8-15%のCO_2とともに10%を超える多量の水蒸気が共存するため、除湿塔なしにはCO_2の捕捉に固定床吸着技術を応用することはむずかしい。本研究では、炭素系担体に分散保持した炭酸カリによる固定床サイクルを実験室装置とベンチ・スケール試作装置により、実証試験研究を行なっている。実用化研究には実ガス導入が不可欠であり、四国電力(株)および(株)四国総合研究所化学技術部の協力を得て、2ケ年の協同研究として申請が認められたもので、申請計画のとおり、下記の各項目に所期の成果を得つつある。 1 湿性CO_2捕捉剤における炭素系担体およびアルカリ炭酸塩の選定 板状炭の破砕片と粒状成形炭は、いずれもステップ形に近い破過曲線となり、炭酸カリが大きな空洞に保持され、微細孔がガス通路となって効率よくCO_2を捕捉することがわかった。しかし、同じ炭素系でも細孔のない活性コ-クスでは外表面近傍を炭酸カリが閉塞するので実用性がない。煙道ガス条件でのアルカリ炭酸塩の性能序列はK>Na≫Liであった。 2 ベンチ・スケール試験装置の設計と組上げ 4φ×1000mmの2塔並列固定床のベンチ試験装置の設計、組上げを完了し、通気流量をかえて実用値に近い空間速度(SV)95-400h^<-1>の範囲で破過曲線を測定した。ついで、スチーム・フラッシュ条件を検討し、フラッシュ温度150-200℃における層内温度分布を実測した。 3 微量SOxによる硫酸カリの生成とピロ硫酸カリへの変換条件の研究 長期運転において問題となるSOxの蓄積の解決策について予備試験を大学の研究室で開始し、SOx分析システムの増設を完了した。SO_2は活性炭でSO_3に酸化され、硫酸カリを生成することがわかった。
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[Publications] S.Sugiyama,H.Hayashi et al.: "Partial Oxidation of Methane to Carbon Oxides and Hydrogen on Hydroxyapatites" Energy & Fuels. Vol.10 No.3. 828-830 (1996)
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[Publications] S.Sugiyama,H.Hayashi et al.: "Surface and Bulk Properties of Stoichiometric and Nonstoichiometric Strontium Hydoxyapatite and Oxidation of Methane" Journal of Solid State Chemistry. Vol.126. 242-252 (1996)
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[Publications] S.Sugiyama,H.Hayashi et al.: "High Selective Conversion of Methane to Carbon Monoxide" Industrial & Engineering Chemistry Research. Vol.36(in press). (1997)