1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08559014
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Section | 試験 |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
鈴木 俊法 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (10192618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高口 博志 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 特別協力研究員
戸野倉 賢一 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (00260034)
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Keywords | 成層圏 / 交差分子線 / レーザー / オゾン層 / 酸素分子 |
Research Abstract |
今年度は、交差分子線-光イオン化画像観測装置を開発した。分子線源および原子線源用のソースチェンバーは、それぞれ2つの大排気量拡散ポンプ(4000l/s)とピエゾ素子を用いたパルスバルブから成る。散乱チェンバーは500l/sのターボポンプでバックアップされた1500l/sのターボ分子ポンプで排気されており、最高到達真空度は10^<-9>Torr以下になるよう設計されている。これまでに装置を組み上げ、真空テストを終了した。交差する2つの原子・分子線は散乱中心でそれぞれ2mmφになるよう設計されているが、2つのノズル-スキマ-を結ぶ線が、散乱中心位置で100ミクロン以内に重なり合うよう調整した。検出系には80mmφのMSPをイメージインテンシファイア付きのCCDカメラと組み合わせて用いる。交差分子線により反応物の初期量子状態と衝突エネルギーを規定し、反応生成物の各終量子状態ごとの角度速度分布を光イオン化画像として観測する予定である。本研究では、励起酸素原子(O(^1D))が関連する素反応を研究するため、大強度励起酸素原子線を開発することが重要な課題の1つである。高背圧で動作可能なピエゾパルスバルブと高出力フッ素レーザー(157nm,40mJ/pulse)による励起酸素原子線(O_2+157nm→(O(^1D)+O(^3P))の診断のための装置を、交差分子線装置と独立に製作した。本研究の最終的な目的は、反応性散乱(e.g.H_2+O(^1D)→H+OH)の量子状態ごとの散乱分布観測であるが、分子の非弾性散乱の観測も同時に視野に入れ、その準備を進めている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] N.Hashimoto and T.Suzuki: "Energy and State Dependence in the quenching and predissociation of C_2H_2" Journal of Chemical Physics. 104. 6070-6073 (1996)
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[Publications] Y.Mo et al.: "Simultaneous Measurement of Recoil Velocity and Alignment of S (^1D_2) Atoms in Photodissociation of OCS" Physical Review Letters. 77. 830-833 (1996)
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[Publications] T.Shibata and T.Suzuki: "Photofragment Ion Imaging with Femtosecond Laser Pulses" Chemical Physics Letters. 262. 115-119 (1996)