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1996 Fiscal Year Annual Research Report

複数刺激の認知における検出過程と記憶照合過程の関連

Research Project

Project/Area Number 08610077
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

中村 章人  信州大学, 人文学部, 教授 (80020527)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 織田 潤里  信州大学, 人文学部, 助手 (90281039)
今井 章  信州大学, 人文学部, 助教授 (80211754)
Keywords刺激検出 / 記憶検索 / 反応時間 / 系列・並列処理
Research Abstract

人が特定の視覚的対象を,いくつかの刺激の中から検出するとき、記憶から抽出された対象と知覚された刺激との照合が行われる.本研究においては,視野内の刺激を検索する過程と特定の記銘対象を抽出する過程が相互に交錯したときの刺激検出方略について,逐一的(系列的)・並列的処理の観点から実験を行った.実験は,1)文字 2)色 3)文字と色の3つの検出条件について行い,現在,1)の結果の整理まで終了している.
実験1:文字の検索過程と記憶照合過程,大学生10人を被験者とした.文字の提示装置として,AVタキストスコープ(岩通アイセルIS-702)を用いた.被験者にあらかじめ記銘させる文字数(1,2,3個),被験者にターゲットとして指定する文字数(1,2,3個),および画面に提示する文字数(1,2,3個)の3変数の組み合わせによって14の条件を設定し,各条件ごとにターゲット文字検出および非ターゲット文字検出に対する反応時間を測定した.その結果,次のような傾向が顕著に見られた.
(1)提示文字数が1から3まで増すにしたがって,反応時間は同一勾配で直線的に増大する.これは提示文字の検索が逐一的に行われていることを示す.(2)記銘文字数が増すと反応時間は増大するが,その増大量は文字数が2から3にかけては減少する.これは,記銘対象を抽出する過程では,必ずしも逐一的処理が行われないことを示す.(3)記銘文字数および提示文字数が一定のとき,ターゲット数が1のときより2の方が反応時間は有意に小さい.このことは,記銘した文字は何らかのまとまりとして保存され,それらを抽出・照合する際には,逐一的に抽出するより,あるまとまりをもって抽出する方が容易であることを示すものと考えられる.
なお,色の検出および文字と色の検出における結果分析については,9年度にかけて引き続き行う予定である.

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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