1996 Fiscal Year Annual Research Report
自閉性障害児に対するおとなのかかわる能力についての臨床分析的研究
Project/Area Number |
08610109
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
西村 章次 埼玉大学, 教育学部, 教授 (00008731)
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Keywords | 自閉性障害 / 自閉症 / 二卵性双生児 / 自閉症二卵性双生児の研究 / 4画面・2画面追跡録画解析装置 / 相互交渉能力 / 表情の変化と視線の関係 / 発達過程 |
Research Abstract |
1 本年度(4月〜3月)、自閉性障害児(自閉症をさす)6名9回、学習障害(LD)児6名7回、情緒障害児1名1回、不登校児1名1回、ダウン症児2名2回、知的障害児8名10回、計24名30回、本研究代表者が直接子どもとかかわって発達相談を行った。不登校児1名を除き、すべて8ミリ撮影を行い、VHSにコピーし、子どもへのかかわり方のモデルとして親に送った(保育園での発達相談を除く)。 2 うち、自閉症障害を伴った二卵性双生児の発達相談を2回行った(H児、T児)。定期的に診断・援助しつつ、研究対象にしていくという了解が親から得られた。 (1)3歳7カ月.H児:K式による認知レベル;2歳3カ月〜2歳半自。閉傾向;部分へのこだわり、ことばの繰り返し、きめこめかな常同運動など自閉的傾向が強かった。T児:同;2歳〜2歳3カ月。自閉傾向は「かざし目」程度で少なかった。二人とも助詞等の構文上の問題が顕著にみられた。 (2)3歳10カ月.二人とも3カ月間に顕著な発達を示した。認知レベルの「ずれ」は同じ傾向にあったが構文能力はT児に3語文が出ていた。H児の自閉傾向は少なくなり、T児の自閉傾向は多くなっていた。 (3)初回では、対象児2名におとな2名がかかわっている対照的な場面がVTRに編集された。2回目では、2台のカメラで撮影し、おとな2名と子ども2名をクロスさせた分析データを得た。 3 マメカム2台と8ミリ2台、分割ユニット等による「4画面・2画面追跡録画解析装置」をセットし、2回目に2台の8ミリで独自録画をしつつ、4画面編集・録画を実験的に行い、活用できることを確かめた。 4 コンピューターと640MBのMO、ビデオスキャナーをつなげ、画像データの記録ができるようにした。
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