1996 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害乳幼児の発達援助と家族支援のための早期対応カリキュラムの開発と適用
Project/Area Number |
08610114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
清水 直治 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (80134774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 良子 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00143628)
菅野 淳 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (10211187)
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Keywords | 発達障害乳幼児 / 発達援助 / 家族支援 / 早期対応カリキュラム / 「育つ:誕生から3歳」 |
Research Abstract |
本研究は、発達障害乳幼児のための早期対応カリキュラムである「育つ:誕生から3歳」をわが国の文化的背景・言語体系、発達障害乳幼児の実状に合わせて翻案し、臨床的適用を行うなかで、発達障害乳幼児の発達援助のための臨床的妥当性を検討しようとするものである。3年継続研究の初年度である平成8年度は、以下のことを実施した。(1)「育つ:誕生から3歳」カリキュラムの翻案:このカリキュラムは、以下の冊子から成る-「生態学的プランナー」(1冊:第I部「家族主導の早期教育を実施するための情報収集のための記録用紙類」第II部「発達観察ガイド」)、「養育記録帳」(月齢に応じて2冊)、「相互交渉成育パック」(1冊)、「相互交渉と日課の本」(4冊)。これらの冊子について素訳および第1次の翻案を行った。(2)発達障害乳幼児の早期対応カリキュラムに関連する国内外の文献を検索し、検討した。(3)事例検討:第1次翻案した「育つ:誕生から3歳」カリキュラムを用いてダウン症の早期対応を開始した(21トリソミ-型男児、指導開始時年齢4カ月、家族は父、母、本人の3人)。この一年に満たない指導期間中に、本児はいくつかの指導課題を達成し、発達が促進された。両親においても、障害理解や受容が促され、発達援助技術が獲得され、本児の療育指導に積極的になったといえよう。
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