1996 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの精神保健にかかわる「説明と同意(インフォームド・コンセント)」のあり方
Project/Area Number |
08610143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Taisho University |
Principal Investigator |
村瀬 嘉代子 大正大学, 人間学部, 教授 (70174290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 研一 大正大学, 人間学部, 教授 (60184652)
伊藤 直文 大正大学, 人間学部, 専任講師 (50266219)
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Keywords | 「知る権利」 / 心理療法 / 「説明と同意(インフォームド・コンセント)」 / 臨床領域 / 精神保健 / 子どもの最善の利益 |
Research Abstract |
わが国も批准した「児童の権利条約」の中の「知る権利」については、子どもが自分の出自を知ること、施設や教育場面などで、子どもの理解や意志をどう尊重するか、心理療法や医療における「説明と同意(インフォームド・コンセント)」のあり方など様々な分野で問題となる。ところが、わが国では子どもにとっての「説明の同意」については殆ど論じられてこなかった。 われわれは外来相談活動やさまざまな臨床領域の専門職員との事例検討会、とりわけ養護施設児童への相談援助活動、施設職員のスーパーヴィジョン、「養親の会」の養育相談を通して、子どもの精神保健と成長にとり、「説明と同意」のあり方が大きな意味を持つことを経験してきた。そこで、本研究では、子どもの最善の利益としての「説明と同意(インフォームド・コンセント)」について、調査と事例研究をもとに実証的に考察することを目的とした。 今年度は「説明と同意」について、わが国の子どもの精神保健にかかわる専門職員ならびにそれを目指す学生の意識についてのアンケート並びに面接による調査を実施した。次いで、養護施設児童の措置決定、措置解除、子どもに親の事情をいかに説明するかを中心テーマとした事例研究を行った。
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