1996 Fiscal Year Annual Research Report
映像社会学の方法による出産奨励金に対する住民の意識と態度に関する質的調査
Project/Area Number |
08610167
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
宇田川 拓雄 北海道教育大学, 教育学部・函館校, 教授 (30142764)
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Keywords | 少子問題 / ビデオ / 社会調査 / 住民意識 / 質的調査 / 出産奨励金 / 青森県 / インタビュー |
Research Abstract |
1機材 (1)ビデオ関係;コンピュータ編集が容易なデジタルビデオカメラ、モニターテレビ及び印刷物などをコンピュータに取り込むためのカラースキャナーを購入した。 (2)コンピュータ関係;フィールド調査の現場でデジタルカメラによって撮影した静止画像を直接デジタル化するための携帯用パソコンを購入した 2研究実績 出産に対して自治体が祝い金や助成金を拠出することは珍しいことではない。しかし、近年、過疎対策、特に少子対策という意味を付与して高額の祝い金、すなわち出産に対する経済的給付を出し自治体が現れた。現在全国で、第3子以降の出生に100万円以上の祝い金を支出ないし確約する自治体は17を数える。その一つ、青森県北津軽群鶴田町について調べた。 子を持つかどうか、何人持つかは、個人の人生にとって極めて大きな意味を持つ。出産に対する経済的インセンティブの研究はあるが、その社会学的意味や当該コミュニティーに住む人々の態度にまで踏み込んだ研究は少ない。インタビューをビデオにより、映像分析により、質的調査を試みる。 平成8年3月に現地調査を実施し町長、町議会副議長、町議会議員(厚生常任委員会委員長)、助成金を受領した親(2家族)、保育所所長、幼稚園長にインタビューを行い、その様子をビデオに収めた。 来年度は、ビデオ画像をデジタル化し、Quicktime Movieとして研究用資料に加工する。質的調査は調査者の主観的レポートによってのみ報告されているが、本研究ではビデオ画像をデジタル化することにより、管理、複製、分析を容易にし、さらに将来の二次分析、再分析に道を開く。デジタル化したビデオ画像を分析し、出産祝い金に関する人々の態度を分析する。また、インタビュー調査を補完する調査票による量的調査を実施する。
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